午後:債券サマリー 先物は大幅続落、20年債入札の低調な結果を受け一段安
11日の債券市場で、先物中心限月6月限は大幅続落。前日の米債券安を受けて売りが先行し、財務省が実施した20年債入札の結果が低調だったことが分かると下げ幅を広げた。
10日に発表された3月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想から上振れし、同日の米債券市場ではインフレの鎮静化に時間がかかるとの見方が広がるとともに、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始時期が後ずれするとの観測が強まった。米長期金利は一時4.56%と昨年11月中旬以来の高水準をつけ、この流れが国内金利に波及。約34年ぶりの水準まで進んだドル高・円安は輸入物価高を通じて国内物価の押し上げ圧力となることから、日銀が追加利上げに動くとの思惑が高まりやすいことも債券売りにつながった。午後に入って明らかとなった20年債入札の結果は、応札倍率が3.05倍と前回(3月14日)の3.01倍をやや上回ったものの、小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)は39銭と前回の38銭から拡大。市場では弱い結果と受け止める向きが多く、先物は需給の緩みが警戒されるなか144円42銭まで下押す場面があった。
先物6月限の終値は、前日比59銭安の144円53銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは一時0.855%と昨年11月中旬以来の高水準をつけ、午後3時時点で前日比0.055%上昇の0.850%で推移している。
出所:MINKABU PRESS
10日に発表された3月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想から上振れし、同日の米債券市場ではインフレの鎮静化に時間がかかるとの見方が広がるとともに、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始時期が後ずれするとの観測が強まった。米長期金利は一時4.56%と昨年11月中旬以来の高水準をつけ、この流れが国内金利に波及。約34年ぶりの水準まで進んだドル高・円安は輸入物価高を通じて国内物価の押し上げ圧力となることから、日銀が追加利上げに動くとの思惑が高まりやすいことも債券売りにつながった。午後に入って明らかとなった20年債入札の結果は、応札倍率が3.05倍と前回(3月14日)の3.01倍をやや上回ったものの、小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)は39銭と前回の38銭から拡大。市場では弱い結果と受け止める向きが多く、先物は需給の緩みが警戒されるなか144円42銭まで下押す場面があった。
先物6月限の終値は、前日比59銭安の144円53銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは一時0.855%と昨年11月中旬以来の高水準をつけ、午後3時時点で前日比0.055%上昇の0.850%で推移している。
出所:MINKABU PRESS
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