リアルゲイト、売上高・営業利益が前年同期比約2倍と順調なスタート 上期に通期営業利益をほぼ達成見込み

投稿:2024/02/01 08:00

Our Vision

岩本裕氏:株式会社リアルゲイトの2024年9月期第1四半期決算説明を行います。本日は代表取締役の岩本裕からご説明します。

私どもは「古いものに価値を、不動産にクリエイティブを、働き方に自由を」という経営理念を掲げて事業を行っています。

リアルゲイトのミッション

リアルゲイトのミッションは、不動産業界における社会的課題を解決することです。経年によって築古ビルが自然に増加したり、先日のように大地震などの災害があると、築古ビルの耐震性は再考されます。

また、建築費が大幅に上昇したり、働き方が変わったりと、いろいろな問題があります。そのようなことで競争力を失った築古ビルが増えており、築古ビルオーナーはこの現状に非常に悩んでいます。

一方、当社は中小テナントを多く抱えています。「固定費を抑えたい」「自由度の高い内装がほしい」などの中小テナントのニーズに、築古ビルを活用して応えています。それにより、築古ビルオーナーの悩みを解消していきます。

結果として、過剰な投資を抑え、高稼働・高収益を実現します。技術力・企画力・運営力を磨き、ソリューションニーズに応えることが私たちの使命だと考えています。

収益構造

収益構造についてご説明します。後ほどご説明する決算内容は、収益構造を理解していただくとスムーズにわかるかと思います。

まず、私たちにはストック型収入、フロー型収入の2つがあります。ストック型収入は、ML(マスターリース)契約、PM(プロパティマネジメント)契約、再生物件保有があります。この3つの物件による家賃収入や手数料がストック型収入となります。

一方、フロー型収入は、設計・施工による売上、物件売却による売上が収入源となります。

収益化イメージ(渋谷区延床 400 坪の再生物件を想定)

収益化のイメージです。先ほど3つの業態での物件の運営をご紹介しましたが、それぞれどのように収益が変化するのかを示したのがスライドのグラフになります。

点線のグラフは、プロパティマネジメント契約の物件を表しています。物件引渡しを受けてから物件が完成する時、こちらで物件の設計・施工の売上が計上されます。また、リーシング初期は契約手数料で収益を上げます。空室がたくさんありますので、手数料が多く入り、満室になるにつれて収入が落ちていきます。

黄色のグラフは保有を表しています。物件を保有した時に物件の取得費用が一番多くかかり、物件が竣工してから物件が埋まるにつれて徐々に収入が上がっていきます。利益率が6割から7割と高いのが保有の特徴です。

青色のグラフはマスターリース物件を表しています。マスターリース物件は、物件が竣工すると、賃料の支払いや減価償却が始まります。6ヶ月から8ヶ月ほどで満室になりますので、そこを超えてくると利益が出てきます。

保有とマスターリースの形態は、物件の初期に赤字になることが特徴です。

24年9月期 第1四半期 業績ハイライト

2024年9月期第1四半期の業績をご説明します。こちらは業績ハイライトです。売上高は25億8,800万円、営業利益は2億6,000万円、当期純利益は1億6,900万円となりました。

どれも前年同期比で倍近い成長となっています。獲得済プロジェクトや運営面積も順調に伸びています。稼働率も98.3パーセントと安定しています。

24年9月期 第1四半期 PL - 損益計算書

損益計算書についてです。売上高はストック型とフロー型に分かれていますが、ストック型は順調に積み上がっています。フロー型は物件の売却と設計・施工の売上があったため、大幅に増えています。

24年9月期 第1四半期 売上高推移

売上高推移についてです。ストック型収入が安定的に積み上がっています。加えて、第1四半期はフロー型収入がプラスとなりました。フロー型収入の中身は、建築の設計・施工、物件の売却です。

24年9月期 第1四半期 売上原価・販管費の推移

売上原価と販管費の推移についてです。スライド左側は売上原価のグラフですが、フロー型収入がある時期に関しては、それに対応して販売原価と外注費が増えています。その他のものは安定的な推移となっています。

24年9月期 第1四半期 BS -貸借対照表

貸借対照表についてです。物件の売却が終了したことで、自己資本比率は22.6パーセントとなりました。

24年9月期 第1四半期の主な出来事

第1四半期の主な出来事です。10月には「PORTAL POINT HARAJUKU ANNEX」の物件引渡しが終わりました。11月には新規開業として「RandL TAKANAWA GATEWAY」がオープンし、設計・施工の売上が入っています。また、12月は物件売却の契約が1物件、新規獲得物件の契約が2物件あり、すでに完了しています。

足元の物件稼働率が順調な中、物件売買に関わる契約ベースでの大きな成果があったのが、第1四半期となります。

24年9月期の計画達成に向けて

2024年9月期の計画達成に向けてご説明します。2024年9月期の計画は、売上高77億円、営業利益6.4億円を掲げています。これを達成するための重要なポイントは5つです。

1つ目は、既存物件52物件の高稼働の維持です。この52物件で約50億円の売上があるため、稼働率を維持することが大切です。

2つ目は、販売用不動産2棟の売却です。2棟売却で12億円を予定しています。予定どおり進捗するかどうかが重要なポイントになります。

3つ目は、3件11億円の大型工事の竣工です。こちらも達成するには予定どおり竣工することが必要です。

4つ目は、新規開業7棟の計画的なリーシングの進捗です。リーシングの進捗は、新規開業の時に良くも悪くも大きくずれます。既存物件に比べて大きくずれがあるため、その乖離を見ていくことが重要になります。

5つ目は、2棟30億円分の物件の仕入れです。さらに7物件ほどの新規獲得がうまく進捗するかどうかがポイントになります。新規物件の仕入れでは、先ほどご説明したグラフのように開業の時に営業利益が沈んでいきますが、来期の成長を支えるという意味では重要な指標となってきます。

(1)既存物件の稼働率

既存物件の稼働率についてです。現在、稼働率は98.3パーセントと順調に推移しています。

(2)販売用不動産の売却

販売用不動産の売却です。「PORTAL POINT HARAJUKU ANNEX」は、すでに引渡しまで終わっています。「IVY WORKS」も契約が終了しており、2024年2月に引渡し予定となっています。

2棟で13億円の売上となり、計画の12億円を大きく上回っています。2棟とも売却後にマスターリース契約を締結するため、ストック型収入にもつながります。売却に伴って収益が上振れていく分、今後は物件の仕入れを加速していく考えです。

(3)(4)新規開業物件(第1四半期)

新規開業物件についてです。「RandL TAKANAWA GATEWAY」という、当社の中でも最大級の物件をオープンしています。これに伴い、設計・施工の売上が出ています。

さらに、完成と同時にオーナー向けの内覧会を実施し、350名の方に来場していただきました。このように物件のオープンを活用し、次の営業にもつなげています。

(3)(4)新規開業物件(上期)

その他にも、第2四半期を通して上期では合計4物件がオープン予定です。スライドの3物件は、これからオープンしていくものです。ホームページも開設しており、現在多くの反響をいただいています。

(5)獲得済PJ(開業物件・開業予定物件)

獲得済物件の開業予定等です。第1四半期は渋谷区で2棟の物件を新規に獲得し、約700坪にあたる2,300平米が新たに加わりました。

四半期ごとの収益の傾向

四半期ごとの収益の傾向です。第1四半期の実績をもとにご説明します。スライド左側は第1四半期のストック粗利4億1,200万円です。これに対して全固定費が2億9,800万円ですので、全固定費をストック粗利でカバーできているという収益構造になります。

フロー粗利は、第1四半期では物件売却と大型建設工事の完工があり、大きくなっています。先行投資については、第1四半期では大きな開業はありませんでした。第2四半期あるいは第3四半期以降には大きな開業や大型物件の仕入れ予定がありますので、先行投資が増えていく見込みです。残りは営業利益になります。

スライド下部の表は、四半期ごとの収益の傾向を表したものです。こちらからわかるように、ストック粗利と固定費は期間を通して安定的に推移します。フロー粗利については、第2四半期に一番大きくなる予定です。先行投資については、第3四半期に一番大きくなります。その結果、営業利益は上期に集中する見込みとなっています。

まとめ

まとめです。既存物件52物件は、高稼働を維持しています。販売用物件も契約ベースで終了しています。

11億円の大型工事竣工3件は、第2四半期ですべて竣工しており、ほぼ予定どおりの進捗となっています。新規開業7件については、まだ1物件のオープンで止まっており、リーシングは第2四半期以降に進んでいく予定です。

物件購入については、2棟30億円分を仕入れる目標でしたが、すでに50億円分の契約が済んでいます。さらに獲得していく予定であり、最終的に上期で通期の営業利益目標をほぼ達成する見込みです。さらに、下期では新規案件への投資を加速していきます。

このように第1四半期では、非常に順調なスタートが切れたと思っています。通期の計画達成はもちろんですが、来期以降の成長を加速できるように第2四半期以降も尽力していきます。

以上で第1四半期の決算説明を終了します。ありがとうございました。

配信元: ログミーファイナンス

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