午後:債券サマリー 先物は4日ぶり反落、5年債入札結果は弱め

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/01/16 15:39
 16日の債券市場で、先物中心限月3月限は4営業日ぶりに反落。欧州金利が上昇した流れを引き継いで売りが先行し、午後は5年債入札の弱めの結果を受けて一段安となった。

 15日の米債券市場はキング牧師誕生日の祝日で休場だったが、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるナーゲル独連邦銀行(中銀)総裁などのタカ派発言でドイツなどユーロ圏の長期金利が上昇したことが国内債に影響。また、日銀が朝方発表した23年12月の企業物価指数(速報値)が市場予想を上回り、日銀による早期の金融政策修正観測の後退に歯止めがかかったことも重荷となった。午後に入って財務省が実施した5年債入札の結果が明らかになると、債券先物は下げ幅を拡大。小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)は3銭で前回(23年12月12日)と同じだったが、応札倍率は3.79倍と前回の3.85倍をやや下回ったことがネガティブ視された。入札結果を受けた売りが一巡した後は下げ渋る場面もあったが、この日の時間外取引で米長期金利が上昇したことが懸念され引け間際には一時147円30銭まで軟化した。

 先物3月限の終値は、前日比34銭安の147円32銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日比0.030%上昇の0.585%で推移している。

出所:MINKABU PRESS
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