午後:債券サマリー 先物は続伸、20年債入札の不調な結果が重荷

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2023/12/14 15:46
 14日の債券市場で、先物中心限月3月限は3日続伸。米金利の先安観から買いが優勢となったものの、この日に実施された20年債入札が不調な結果となったことが上値を抑えた。

 注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)は3会合連続で政策金利が据え置かれ、参加者らによる政策金利見通しは24年末の中央値が4.6%と現在の5.25~5.50%から0.75%低下するとの予想が示された。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が記者会見で「政策金利が引き締めサイクルのピークに達したか、その近くにあると考えている」などと述べたこともあり、市場ではFRBが来年に複数回の利下げに動くとの観測が強まった。米長期金利は前日に急低下し、この日の時間外取引では4カ月ぶりに4%を割り込み、この流れが波及するかたちで債券先物は午前に146円51銭まで上伸する場面があった。ただ、財務省が実施した20年債入札の結果が明らかになると、先物は午後に入って一時145円65銭まで軟化。小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)が82銭と前回(11月21日)の14銭から拡大し、応札倍率が2.58倍と前回の3.54倍を下回ったことで需給の緩みが警戒された。

 先物3月限の終値は、前日比21銭高の146円01銭となっている。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午前に前日を0.060%下回る0.625%まで低下する場面があった。午後3時時点では同0.020%低下の0.665%で推移している。

出所:MINKABU PRESS
配信元: みんかぶ