午後:債券サマリー 先物は大幅安、30年債入札結果は不調

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2023/12/07 15:56
 7日の債券市場で、先物中心限月12月限は大幅安。この日に財務省が実施した30年債入札が不調な結果となり、需給悪化を警戒した売りがかさんだ。

 前日には米長期金利が4.10%と約3カ月ぶりの水準まで低下したが、東京市場の反応は限定的だった。足もとでの相場上昇への警戒感から売りが出やすく、債券先物は寄り付き直後につけた147円18銭を高値に軟化。日銀の氷見野良三副総裁が前日の大分県金融経済懇談会で、金融緩和からの出口戦略について「賃金と物価の好循環の状況をよく見極めて、出口のタイミングや進め方を適切に判断する」と述べたことなどを背景に、早期のマイナス金利解除を意識する向きも一部であったようだ。午後に入ると、30年債入札の結果を嫌気するかたちで下げ幅を拡大。時間外取引で米長期金利が4.17%に上昇したことも影響し、午後2時20分過ぎには145円85銭まで下押す場面があった。なお、30年債入札の結果は小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)が1円20銭と前回(11月9日)の20銭から拡大し、応札倍率は2.62倍と前回の3.60倍を下回った。

 先物12月限の終値は、前日比98銭安の145円92銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、前日比0.105%上昇の0.750%で推移している。

出所:MINKABU PRESS
配信元: みんかぶ