*12:48JST エアーテック Research Memo(8):事業活動を通じて、持続可能な社会と同社の持続的成長の実現を目指す
■ESG及びサステナビリティ経営への取り組み
1. ESGへの取り組み
2022年12月にパーパスを「きれいな空気で、未来を支える。」と定め、このパーパスのもと「サステナビリティ基本方針」を制定し、クリーンエアーシステム技術やノウハウを生かした事業活動を通じ、持続可能な社会と日本エアーテック<6291>の持続的成長の実現を目指し、企業価値の向上に取り組むとしている。
環境については、2022年8月より赤城スマートファクトリー及び草加サービスセンターで太陽光発電システム及び蓄電設備を稼働し、社内における省エネルギー化を推進している。今後、ほかの工場においても太陽光発電システムの設置を進めていく。製品開発では、クリーンエアーシステムの省エネルギー化技術と機器の研究・開発に注力している。顧客のカーボンニュートラルの達成に寄与する機器の開発を進めており、各産業分野の設備・施設へ展開していく。なお、ESGへの取り組みにおいては、サステナビリティ委員会を中心に会社全体で取り組んでおり、「TCFD提言に準拠した気候関連財務情報」を2023年2月に開示した。
社会については、医療分野へのバイオクリーン技術、バイオセーフティー技術の提供を通じて、新型コロナ感染症対策として、病院内・介護福祉施設内の感染防止をはじめ、ワクチン製造・開発、病床拡充、治療薬開発、PCR検査等へ幅広く貢献している。さらに、異物混入対策として、食品、医薬品、化粧品、リチウムイオン電池等の電子材料、包装材料等、幅広い分野で品質を安定させ、衛生レベルを向上させることで、世の中の安全・安心・快適な暮らしにつながる製品の製造・販売を行っている。新型コロナウイルス感染症の5類移行により感染症関連の特需は収束したが、地球温暖化による新たな感染症の発生、拡散のリスクが高くなってきていることから、同社が社会に貢献できることに今後も取り組む方針である。
ガバナンスについては、改訂コーポレートガバナンス・コードへの対応として、2022年4月時点で非適合 (EXPLAIN)となっていた8原則への対応を進めており、2023年12月期第1四半期までに5項目の適合を完了した。実は、同社は2022年4月に東証プライム市場に移行したが、新市場区分における流通株式時価総額100億円以上という上場維持基準を達成しておらず、2021年12月に「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」を公表している。
2. サステナビリティ経営への取り組み
同社の流通株式時価総額の向上に対する主な取り組みとして、1) 中期経営計画(2022年度~2026年度)推進による業績向上、2) 流通株式比率の向上、3) 株主還元施策、4) IR・広報活動の強化、5) サステナビリティ経営による社会価値の向上、6) コーポレートガバナンス・コードへの適合、の6項目を挙げている。ESGへの取り組みとともにコーポレートガバナンス・コードへの適合は重要な取り組みの1つであり、現時点で未適合である3項目についても適合準備を進めている。具体的には、流通株式数の増加対策として、 2021年12月期下期より持合株の売却を推進し、信託型従業員持株インセンティブ・プランを導入した。
「サステナビリティ経営への取り組み」については、SDGsの「飢餓をゼロに」「すべての人に健康と福祉を」「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」「産業と技術革新の基盤を作ろう」「気候変動に具体的な対策を」の5つの目標に対して2022年12月期における同社の取り組み内容を開示している。
i) 「飢餓をゼロに」
食品分野における衛生レベルを向上させる効果のある製品の製造・販売を行っている。エアーシャワー、防虫エアーカーテン等を約350社へ納品した。
ii) 「すべての人に健康と福祉を」
事業を通じて病院分野における感染症対策品の製造・販売を行っている。クリーンパーティション、陰圧ブース等の納品継続については、2021年12月期より減少したが、引き続き多くの病院や福祉施設に納入している。医薬品分野に必要な製品では、安全キャビネット500台以上を納品した。
iii) 「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」
顧客が製品を使用する際の省エネルギー効果を向上させるため、気流と空調のエネルギー効率向上を目指す研究開発に注力している。またサービスセンターにおいて、消費エネルギー低減とスマートクリーンルームの普及に向けた太陽光発電の実証実験設備を導入した。
iv) 「産業と技術革新の基盤をつくろう」
半導体分野において、高精度な電子部品製造に必要な製品の製造・販売を行っている。また複数の関連会社と共同開発を進めている。詳細は公表できないとしているが、売上高は拡大しているもようだ。このほか、環境及び社会側面の課題解決を目的とした技術革新にも貢献している。
v) 「気候変動に具体的な対策を」
赤城スマートファクトリーに太陽光発電、蓄電設備を導入した。さらに、スマートクリーンルームを上市することで、同社製品を通じて顧客の製造プロセス及びクリーンルームの省エネルギー化に貢献している。2023年2月には、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言に賛同し、これに準拠した気候関連財務情報を開示した。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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1. ESGへの取り組み
2022年12月にパーパスを「きれいな空気で、未来を支える。」と定め、このパーパスのもと「サステナビリティ基本方針」を制定し、クリーンエアーシステム技術やノウハウを生かした事業活動を通じ、持続可能な社会と日本エアーテック<6291>の持続的成長の実現を目指し、企業価値の向上に取り組むとしている。
環境については、2022年8月より赤城スマートファクトリー及び草加サービスセンターで太陽光発電システム及び蓄電設備を稼働し、社内における省エネルギー化を推進している。今後、ほかの工場においても太陽光発電システムの設置を進めていく。製品開発では、クリーンエアーシステムの省エネルギー化技術と機器の研究・開発に注力している。顧客のカーボンニュートラルの達成に寄与する機器の開発を進めており、各産業分野の設備・施設へ展開していく。なお、ESGへの取り組みにおいては、サステナビリティ委員会を中心に会社全体で取り組んでおり、「TCFD提言に準拠した気候関連財務情報」を2023年2月に開示した。
社会については、医療分野へのバイオクリーン技術、バイオセーフティー技術の提供を通じて、新型コロナ感染症対策として、病院内・介護福祉施設内の感染防止をはじめ、ワクチン製造・開発、病床拡充、治療薬開発、PCR検査等へ幅広く貢献している。さらに、異物混入対策として、食品、医薬品、化粧品、リチウムイオン電池等の電子材料、包装材料等、幅広い分野で品質を安定させ、衛生レベルを向上させることで、世の中の安全・安心・快適な暮らしにつながる製品の製造・販売を行っている。新型コロナウイルス感染症の5類移行により感染症関連の特需は収束したが、地球温暖化による新たな感染症の発生、拡散のリスクが高くなってきていることから、同社が社会に貢献できることに今後も取り組む方針である。
ガバナンスについては、改訂コーポレートガバナンス・コードへの対応として、2022年4月時点で非適合 (EXPLAIN)となっていた8原則への対応を進めており、2023年12月期第1四半期までに5項目の適合を完了した。実は、同社は2022年4月に東証プライム市場に移行したが、新市場区分における流通株式時価総額100億円以上という上場維持基準を達成しておらず、2021年12月に「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」を公表している。
2. サステナビリティ経営への取り組み
同社の流通株式時価総額の向上に対する主な取り組みとして、1) 中期経営計画(2022年度~2026年度)推進による業績向上、2) 流通株式比率の向上、3) 株主還元施策、4) IR・広報活動の強化、5) サステナビリティ経営による社会価値の向上、6) コーポレートガバナンス・コードへの適合、の6項目を挙げている。ESGへの取り組みとともにコーポレートガバナンス・コードへの適合は重要な取り組みの1つであり、現時点で未適合である3項目についても適合準備を進めている。具体的には、流通株式数の増加対策として、 2021年12月期下期より持合株の売却を推進し、信託型従業員持株インセンティブ・プランを導入した。
「サステナビリティ経営への取り組み」については、SDGsの「飢餓をゼロに」「すべての人に健康と福祉を」「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」「産業と技術革新の基盤を作ろう」「気候変動に具体的な対策を」の5つの目標に対して2022年12月期における同社の取り組み内容を開示している。
i) 「飢餓をゼロに」
食品分野における衛生レベルを向上させる効果のある製品の製造・販売を行っている。エアーシャワー、防虫エアーカーテン等を約350社へ納品した。
ii) 「すべての人に健康と福祉を」
事業を通じて病院分野における感染症対策品の製造・販売を行っている。クリーンパーティション、陰圧ブース等の納品継続については、2021年12月期より減少したが、引き続き多くの病院や福祉施設に納入している。医薬品分野に必要な製品では、安全キャビネット500台以上を納品した。
iii) 「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」
顧客が製品を使用する際の省エネルギー効果を向上させるため、気流と空調のエネルギー効率向上を目指す研究開発に注力している。またサービスセンターにおいて、消費エネルギー低減とスマートクリーンルームの普及に向けた太陽光発電の実証実験設備を導入した。
iv) 「産業と技術革新の基盤をつくろう」
半導体分野において、高精度な電子部品製造に必要な製品の製造・販売を行っている。また複数の関連会社と共同開発を進めている。詳細は公表できないとしているが、売上高は拡大しているもようだ。このほか、環境及び社会側面の課題解決を目的とした技術革新にも貢献している。
v) 「気候変動に具体的な対策を」
赤城スマートファクトリーに太陽光発電、蓄電設備を導入した。さらに、スマートクリーンルームを上市することで、同社製品を通じて顧客の製造プロセス及びクリーンルームの省エネルギー化に貢献している。2023年2月には、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言に賛同し、これに準拠した気候関連財務情報を開示した。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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