ドル円は115円台を回復 今年5回の米利上げを織り込む動きも=NY為替前半
きょうのNY為替市場はドル買いが強まり、ドル円は115円台を回復している。朝方発表の10-12月期の米GDP速報値が予想を上回る強い内容となったことで、一時115円台半ばまで上げ幅を拡大した。きょうの上げで21日線も上抜いており、目先は年初に付けた直近高値116.35円を再び視野に入れるか注目される。
前日のFOMC後のパウエルFRB議長の会見で市場のムードは一気に変わった。議長は、バランスシート縮小に関して積極的な姿勢を示すなど、想定よりはタカ派な印象が広がったようだ。大幅利上げに関しても「金利変更の幅についてはまだ決定していない」と完全には否定しなかったほか、「すべての会合での利上げの可能性を排除しない」とも述べた。これを受けて市場では、大幅利上げについて「否定できない」と見つつあるほか、年内4回の利上げ予想についても、回数が増える可能性を織り込もうとしている。短期金融市場では、今年5回の米利上げを織り込む動きが見られている。今後、米地区連銀総裁などFOMCメンバーの発言が伝わるであろうが、その辺のヒントを探るうえで注目される。
ユーロドルは戻り売りが強まっている。下値サポート水準として意識された1.12ドル台前半の水準をブレイクし、1.1135ドル近辺まで下げを加速させている。2020年6月以来の安値水準。前日のパウエル議長のFOMC後の会見を受けて、市場はFRBに対するタカ派な見方が更に強まっている。それと同時にFRBとECBの金融政策の格差を指摘する声が復活しているようだ。FRBの積極利上げへの期待が強まる一方、ECBは慎重姿勢を崩しておらず、インフレ上昇でも利上げを急ぐことはないとの方針を堅持している。
何か大きな変化がない限り、ユーロドルは下押し圧力の下に置かれ続けるとの見方が根強い。第1四半期末までに1.10、第2四半期末まに1.08ドルまでの下落も想定されるという。
ポンドドルは1.33ドル台まで下げ幅を拡大。一時1.3360ドル付近まで下落する場面が見られ、1.3375ドル付近が下値サポートのメドの1つとして意識されていたが、その水準を下回っている。
前日のパウエル議長の会見を受けてFRBの利上げ期待が高まっているが、英中銀もその期待が高まっている。市場は、過去30年で最も速いペースで進行しているインフレを抑制するために、英中銀はより積極的に利上げを行うとの見方を強めている。本日の短期金融市場で2月の英中銀金融政策委員会(MPC)で0.5%の大幅利上げを一部織り込む動きも出ているようだ。その先の追加利上げへの観測も強まっており、政策金利が1%まで引き上げられる時期を従来の8月から6月に前倒ししている。
一部からは、バランスシート縮小についても指摘が出ている。英中銀が保有する英国債の一部が3月に満期を迎える。規模は280億ポンドで、それを手始めに満期が到来する国債の再投資を停止し、バランスシート縮小開始の扉を開く可能性があるという。それを2月のMPCで示唆してくる可能性も指摘されているようだ。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
前日のFOMC後のパウエルFRB議長の会見で市場のムードは一気に変わった。議長は、バランスシート縮小に関して積極的な姿勢を示すなど、想定よりはタカ派な印象が広がったようだ。大幅利上げに関しても「金利変更の幅についてはまだ決定していない」と完全には否定しなかったほか、「すべての会合での利上げの可能性を排除しない」とも述べた。これを受けて市場では、大幅利上げについて「否定できない」と見つつあるほか、年内4回の利上げ予想についても、回数が増える可能性を織り込もうとしている。短期金融市場では、今年5回の米利上げを織り込む動きが見られている。今後、米地区連銀総裁などFOMCメンバーの発言が伝わるであろうが、その辺のヒントを探るうえで注目される。
ユーロドルは戻り売りが強まっている。下値サポート水準として意識された1.12ドル台前半の水準をブレイクし、1.1135ドル近辺まで下げを加速させている。2020年6月以来の安値水準。前日のパウエル議長のFOMC後の会見を受けて、市場はFRBに対するタカ派な見方が更に強まっている。それと同時にFRBとECBの金融政策の格差を指摘する声が復活しているようだ。FRBの積極利上げへの期待が強まる一方、ECBは慎重姿勢を崩しておらず、インフレ上昇でも利上げを急ぐことはないとの方針を堅持している。
何か大きな変化がない限り、ユーロドルは下押し圧力の下に置かれ続けるとの見方が根強い。第1四半期末までに1.10、第2四半期末まに1.08ドルまでの下落も想定されるという。
ポンドドルは1.33ドル台まで下げ幅を拡大。一時1.3360ドル付近まで下落する場面が見られ、1.3375ドル付近が下値サポートのメドの1つとして意識されていたが、その水準を下回っている。
前日のパウエル議長の会見を受けてFRBの利上げ期待が高まっているが、英中銀もその期待が高まっている。市場は、過去30年で最も速いペースで進行しているインフレを抑制するために、英中銀はより積極的に利上げを行うとの見方を強めている。本日の短期金融市場で2月の英中銀金融政策委員会(MPC)で0.5%の大幅利上げを一部織り込む動きも出ているようだ。その先の追加利上げへの観測も強まっており、政策金利が1%まで引き上げられる時期を従来の8月から6月に前倒ししている。
一部からは、バランスシート縮小についても指摘が出ている。英中銀が保有する英国債の一部が3月に満期を迎える。規模は280億ポンドで、それを手始めに満期が到来する国債の再投資を停止し、バランスシート縮小開始の扉を開く可能性があるという。それを2月のMPCで示唆してくる可能性も指摘されているようだ。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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