【今週の注目材料】PCEと同時に米新規失業保険申請件数、耐久財受注なども発表

著者:MINKABU PRESS
投稿:2021/12/19 15:24
【今週の注目材料】PCEと同時に米新規失業保険申請件数、耐久財受注なども発表

 今週は木曜日PCEデフレータに注目が集まるところ。また同時に米新規失業保険申請件数(12日~18日分)と、11月の耐久財受注(速報)も発表される。経済指標の発表では今週最も注目度の高い時間ということになりそうです。

 新規失業保険申請件数は今月9日に発表された11月28日から4日までの週が、18.4万件と、52年ぶりの低水準を記録しました(その後18.8万件に修正)。11月14日から20日までの週も19.4万件と20万件を割り込むなど、ここにきて歴史的な低水準が続いています。

 今回の発表は基準日である12日を含む週ということで、米雇用統計の計測期間と被る重要な週だけに、動向に注目が集まります。前回5日から11日までの週は、さすがに52年ぶりの水準からは少し増えましたが、それでも20.6万件と低い水準に。今回も低めの水準を維持すると、年明け発表される12月の雇用統計への期待感につながります。

 耐久財受注は、前回0.5%減(その後0.4%減に修正)と、事前予想の0.2%増に反してマイナス圏となりました。ただ、これは変動の大きい民間航空機の受注が前月比14.5%減と大きく落ち込んだことが要因。自動車受注は4.8%と伸びましたが、輸送機器全体では落ち込んでおり、輸送機器部門を除いた耐久財受注は0.5%増となっています。また、設備投資の先行指標と言われる航空機を除く非国防資本財が事前予想を超える0.6%増(その後0.7%増に修正)となったことも好感されており、全体では第4四半期の米経済成長の堅調さが期待される結果となっています。

 今回は前回の反動もあって2.0%増と強い数字が見込まれています。輸送機器を除いたコアも0.6%増と好調を維持する見込み。非国防資本財受注も0.6%増としっかりとした数字が見込まれており、事前予想通りもしくはそれ以上の結果で、米国の整備投資や企業業績への期待につながりそうです。

 総じて好結果が見込まれるだけに、ドル高基調の支えとなることが期待されるところ。クリスマス前だけに、どこまで反応するのかは微妙ですが、下値を支える材料にはなりそうです。
 
MINKABU PRESS 山岡和雅


 

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