日本アンテナ、今期経常を一転赤字に下方修正

配信元:株探
投稿:2021/11/04 18:00
 日本アンテナ <6930> [JQ] が11月4日大引け後(18:00)に決算を発表。22年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常損益は5億0900万円の赤字(前年同期は1億円の赤字)に赤字幅が拡大し、従来の2億9000万円の赤字予想からも赤字幅を拡大して着地。
 併せて、通期の同損益を従来予想の3億1000万円の黒字→5億円の赤字(前期は2億3000万円の黒字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。

 会社側が発表した上期実績と通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結経常利益は前年同期比97.3%減の900万円に大きく落ち込む計算になる。

 直近3ヵ月の実績である7-9月期(2Q)の連結経常損益は6400万円の赤字(前年同期は9800万円の黒字)に転落し、売上営業損益率は前年同期の3.5%→-2.3%に急悪化した。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
 ・業績予想との差異の理由 2022年3月期第2四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が持続し個人消費に落ち込みがみられました。このため、連結業績及び個別業績につきまして、まず当社においては、放送関連機器の販売に関して、巣ごもり需要が一巡した影響もあり個人向け商品の伸び悩みが大きくなりました。他方、CATV事業者等向け機器は前年同期の水準には至らなかったものの、主要顧客への早期納入等もあり、期初の見通しを上回りました。通信用アンテナの売上高につきましては、官需向けデジタル無線用アンテナは前年同期に比べて減少傾向にはありますが、期初の見通しに比較すると総じて堅調に推移しました。一方で、通信モジュール用アンテナは主要顧客に対しては堅調であったものの、新規顧客に対する対面営業等を控えていた関係から期初の見通しに比べて若干の弱含みで推移しております。また、ソリューション事業につきましては、想定していた工事の遅延等もあり、主力のビル内共聴工事が期初の見通しに至らず、前年同期と比較しても伸び悩みました。 連結子会社につきましては、世界的な半導体不足による海外顧客の生産活動の遅延に伴い、売上高が期初の予想に達しませんでした。この結果、連結及び個別の売上高は、前回予想を下回りました。 利益面につきましては、業務の効率化やコストダウンへの取組を行いましたが、売上の減少により売上総利益が期初の見通しに比べて落ち込んだことや、前連結会計年度に実施した海外子会社の取得に伴う相乗効果の発揮を企図して生産体制や研究開発環境の整備を行う等、当社グループ全体として将来を見据えた設備投資や人材強化を実施したこと等から、営業利益、経常利益、四半期純利益は期初の見通しを下回りました。・業績予想の修正理由 2022年3月期通期業績につきまして、まず当社を取り巻く環境といたしましては、個人消費の冷え込みも若干ながら持ち直すものの、依然として厳しい情勢が持続するものと予想しております。これに伴い、放送関連機器に関しては、個人向け商品の伸び悩みは継続すると想定しております。また、第2四半期連結累計期間に堅調であったCATV事業者等向け機器につきましては、市場の要求に応えるため、当初予定したよりも製品改良に時間を要する見込みであることから、第3四半期以降は一時的に減速するものとみております。通信用アンテナにつきましては、官需向けデジタル無線用アンテナの売上は若干ながら落ち込むものと考えられ、また期初の想定では下期に新規顧客との取引増を見込んでいた通信モジュール用アンテナについても、上期に対面営業等を控えていた関係から軟調に推移するとみております。また、ソリューション事業につきましても、ビル内共聴工事の案件は漸増するものの、本格的な市況回復には至らないものと予想しております。 連結子会社については、半導体不足は次第に回復を見込むものの、上期の落ち込みを補完するまでには至らないと想定しております。この結果、連結及び個別の売上高につきまして、前回予想を修正いたします。 利益面につきましても、売上の減少や設備投資等の影響により、営業利益、経常利益、当期純利益は前回予想に及ばないものとみております。 当社の今後の対応といたしましては、市場要求に応えるための早期製品改良を実現するとともに、変化する現在に対応した最善な営業活動をすることで新規マーケットの開拓を行い、より一層の販売・生産体制の効率化・省力化とコストダウンを推進して、収益構造の更なる改善を図ってまいります。
配信元: 株探

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