【買い】山田コンサルティンググループ（4792）◆ゴールドリサーチ投資顧問 伊東聡◆

チャート妙味

フィナンシャルプランナーの教育・研修から出発。

経営コンサルが主力、M&Aコンサル含むと事業構成比74％と大黒柱。また不動産コンサル5％、教育研修・FP関連4％、投資・ファンド事業17％の構成。

前期～今期（22年3月期）の業績は、柱の経営コンサルがM&A、SDGｓ対応、企業のDX（デジタルトランスフォーメーショ）ニーズを捉えて伸長。ただ同社が進める積極人材拡充策で人件費などの増加で横ばい圏。

国内は少子高齢化社会の進展で、中小企業を中心とした事業承継が日本経済の重大な問題に浮上。後継者が定まらないまま中小企業の半分が消滅する「2025年問題」を解決できないなら、中小企業の廃業・休業で2025年までに約650万人の雇用と約22兆円のGDPが失われるとの試算がある程だ。

この喫緊の事業承継ニーズを商機として、上掲の積極人材拡充など成長戦略に取り組む同社への期待感は強いものがある。既に投資巧者の光通信は、8月24日財務省に大量保有報告書（5％ルール報告書）を提出した。光通信の同社保有株の状況は、99万9100株、保有割合5.02％と開示されている。将来をにらんだ思惑のひとつに挙げられよう。

また幅広いファンド組成と運用を可能にする金融商品取引業の変更登録申請を行って、5月25日付で金融商品取引法に基づく第二種金融商品取引業の変更登録ならびに投資運用業の登録を完了していることも、業容拡大の好感材料。未上場企業向け事業承継ファンド（50億円）を設立して、国内優良未上場企業を対象に事業承継に関する投資を行う。

10月全体相場の視界不良に対して、同社の株価推移は底堅くチャート形状が良化したことからも急浮上を期待。