ドル円は買い戻し FOMCを受けた売りも一服=NY為替前半
きょうのNY為替市場、ドル円は買い戻しが見られており、一時109.80円付近まで下げ渋る場面もみられた。100日線が109.60円付近に来ており、その水準の回復を試す動きが見られている。ただ、今週のFOMCを受けて為替市場はドル売りの流れが形成されており、上値も重そうだ。
FOMCでパウエルFRB議長が想定通りに慎重姿勢を強調してきたことから、市場では早期の資産購入ペース縮小への期待が後退している。それと伴に為替市場はドル売りの反応が出ているが、FOMCを受けたドル安の動きは短期的で早晩回復するとの見方も出ている。
資産購入ペース縮小に関するFRBのタカ派シフト観測をドルは余分に織り込んでいた可能性があり、調整が出てもおかしくはない状況にあった。直近のドルの修正についてはあまり重要視しておらず、ドル高がピークに達したと結論付けることもないという。また、世界経済の回復はまちまちで、中国情勢も規制強化への懸念から依然として不安定な状況にある。これらは安全資産としてのドルを後押しする可能性があるという。
ユーロドルはロンドン時間に1.19ドル台を回復する場面がみられたものの、NY時間にかけて戻り売りが優勢となり、1.18ドル台半ばに伸び悩んでいる。今週はFOMCを挟んで急速にリバウンド相場を演じていたことから、本日は月末の取引ということもあり、ショートカバーに一服感も出ているようだ。
ロンドン時間に第2四半期のユーロ圏GDPと7月の消費者物価速報値が発表され、伴に予想を上回った。GDPについてはEU復興基金からの支援や行動規制の解除でホスピタリティやレジャーなどサービスへの支出が伸びた。特に南欧の伸びが寄与している。一方、消費者物価についても前期比で2.0%、前年比で2.2%と予想を大きく上回り、ECBの新たな中期的インフレ目標に沿った水準に上昇している。ただ、デルタ株の感染再拡大による下振れリスクも警戒される中で、今回の数字をもってECBがタカ派に転じると考えている向きは少ない。
ポンドドルも戻り売りを強め、1.39ドルちょうど付近まで下落。100日線が1.3925ドル付近に来ているが、その水準を下回る動き。今週はFOMCを挟んで急速にリバウンド相場を演じていたことから、本日は月末の取引ということもあり、ショートカバーに一服感も出ているようだ。
来週の8月5日に英中銀金融政策委員会(MPC)が予定されている。市場では据え置きが濃厚と見ているものの、委員の投票には注目しているようだ。金利に関しては全会一致での据え置きが見込まれるが、資産購入に関しては反対票も予想されている。前回6月のMPCで反対票を投じたホールデン委員はすでに退任しているが、サンダース委員とラムスデン委員が年末前の資産購入終了を主張し、6対2での8950億ポンドの据え置きとなる可能性があるという。また、英中銀はMPCで、マイナス金利がなお政策手段の一部であると明言する可能性もあるという。英中銀と英銀行業界はマイナス金利を実行可能にするための必要なすべての調整を完了したと述べる可能性もあるという。ただ、その場合でも、マイナス金利がまもなく実施されることを示すシグナルと見なすべきではないと繰り返すという。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
FOMCでパウエルFRB議長が想定通りに慎重姿勢を強調してきたことから、市場では早期の資産購入ペース縮小への期待が後退している。それと伴に為替市場はドル売りの反応が出ているが、FOMCを受けたドル安の動きは短期的で早晩回復するとの見方も出ている。
資産購入ペース縮小に関するFRBのタカ派シフト観測をドルは余分に織り込んでいた可能性があり、調整が出てもおかしくはない状況にあった。直近のドルの修正についてはあまり重要視しておらず、ドル高がピークに達したと結論付けることもないという。また、世界経済の回復はまちまちで、中国情勢も規制強化への懸念から依然として不安定な状況にある。これらは安全資産としてのドルを後押しする可能性があるという。
ユーロドルはロンドン時間に1.19ドル台を回復する場面がみられたものの、NY時間にかけて戻り売りが優勢となり、1.18ドル台半ばに伸び悩んでいる。今週はFOMCを挟んで急速にリバウンド相場を演じていたことから、本日は月末の取引ということもあり、ショートカバーに一服感も出ているようだ。
ロンドン時間に第2四半期のユーロ圏GDPと7月の消費者物価速報値が発表され、伴に予想を上回った。GDPについてはEU復興基金からの支援や行動規制の解除でホスピタリティやレジャーなどサービスへの支出が伸びた。特に南欧の伸びが寄与している。一方、消費者物価についても前期比で2.0%、前年比で2.2%と予想を大きく上回り、ECBの新たな中期的インフレ目標に沿った水準に上昇している。ただ、デルタ株の感染再拡大による下振れリスクも警戒される中で、今回の数字をもってECBがタカ派に転じると考えている向きは少ない。
ポンドドルも戻り売りを強め、1.39ドルちょうど付近まで下落。100日線が1.3925ドル付近に来ているが、その水準を下回る動き。今週はFOMCを挟んで急速にリバウンド相場を演じていたことから、本日は月末の取引ということもあり、ショートカバーに一服感も出ているようだ。
来週の8月5日に英中銀金融政策委員会(MPC)が予定されている。市場では据え置きが濃厚と見ているものの、委員の投票には注目しているようだ。金利に関しては全会一致での据え置きが見込まれるが、資産購入に関しては反対票も予想されている。前回6月のMPCで反対票を投じたホールデン委員はすでに退任しているが、サンダース委員とラムスデン委員が年末前の資産購入終了を主張し、6対2での8950億ポンドの据え置きとなる可能性があるという。また、英中銀はMPCで、マイナス金利がなお政策手段の一部であると明言する可能性もあるという。英中銀と英銀行業界はマイナス金利を実行可能にするための必要なすべての調整を完了したと述べる可能性もあるという。ただ、その場合でも、マイナス金利がまもなく実施されることを示すシグナルと見なすべきではないと繰り返すという。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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