もう一段の上値トライとなる条件は?
【注目ポイント】DMI(方向性指数)の動向
【見通し1】「+DI>-DI」かつ「ADXの右肩上がり」推移なら、もう一段の上値トライとなりそう
【見通し2】「+DI≒-DI≒ADX」推移継続なら、「109.275円」付近までの一旦下押しも
【投資戦略アイデア】押し目買い
ここもとの米経済指標において良好な結果が続いていること(=米ドル高要因)に加え、引き続き市場を取り巻く環境がリスクオン継続となっている(=円安要因)ことから、米ドル/円相場は、強気基調を示すシグナルが出現しています。
上図を見ると、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がり推移になりつつあること、2) 遅行スパンがローソク足を上放れる“好転”となっていること、3) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していること、そして、4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなりつつある(上図赤色点線丸印)ことから、米ドル/円・日足チャートでは、上昇トレンド序盤を示すチャート形状であると判断します。
その他メルクマールでは、a) BB(ボリンジャーバンド)・±2σラインが拡張する“エクスパンション”が見られること、b) ローソク足がBB・+1σラインと同・+2σラインの間を推移する“上昇バンドウォーク”となっていること、さらには、c) 上値切り下1げポイントと下値切り上げポイント結んだ「三角保ち合い」(上図水色線)の上値抵抗線を、先月27日時点でローソク足が上抜け突破する“保ち合い上放れ”(上図黄色丸印)となっていることを合わせると、米ドル/円は徐々に上値を切り上げる時間帯にあると捉えて良いでしょう。
目先の注目メルクマールは・・・DMIの動向。
これからの時間にかけて、仮に+DI>-DIの乖離が拡大し、同時にADXが右肩上がり形状となった場合は、米ドル/円の上昇モメンタムが強まる動きとなりそうです。そのケースでは、直近高値である「110.941円」(3/31、上図赤色三角印)超えも伴いながら、もう一段の上値トライを目論む動きとなりそうです。
一方で、+DI・-DI・ADXが収斂する(=揉み合う)動きが継続した場合は、当面の米ドル/円はその方向性を探る時間帯となりそうです。そのケースでは、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MA(≒109.275円)付近までの下押しも想定すべきでしょう。ただし、上述した各メルクマールを総合すると、その下値はある程度限定的であると想定します。よって、一旦の下押しは「押し目買い」で臨むのが得策と考えます。
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