NYコラム(11日)ダウ平均は上昇一服スタートへ−短期的な相場上昇に対する警戒感が強い

著者:加藤裕一
投稿:2021/01/11 23:19

NY株式市場(11日)ダウ平均は寄り付きで3万1000ドル割れ試す展開へ−米10年債利回りは1.1%台乗せ

11日のニューヨーク株式市場でダウ平均は上昇一服となって取引が始まりそうだ。

ダウ平均は、先週末まで4日続伸し連日で過去最高値を更新して3万1000ドル台まで急ピッチな上昇を見せた反動から利益確定売りが優勢となろう。週明け11日のアジア市場やヨーロッパ市場が軟調に推移していることから、ニューヨーク株式市場は、世界的な株高の流れが一旦小休止して上昇一服となる寄り付きを迎えそうだ。

ニューヨーク株式市場は、15日の大手銀行株を皮切りに本格的な主力企業の決算発表を控えているほか、先週末に民主党のマンチン上院議員の反対姿勢が伝わったアメリカ議会における現金給付増額法案の行方も注視する必要があろう。

11日の時間外取引では、米国10年債利回りが1.1%の節目を超えてきている。ニューヨーク株式市場では、長期金利の上昇に対する警戒感も高まりそうなことから、一旦買いポジションを外すポジション調整局面を迎えよう。

ダウ平均は、寄り付きで節目の3万1000ドルを割り込んで取引が始まったあとは、8日の日中安値(3万793ドル)が強く意識されそうな1日となる。


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「投資の達人」におけるニューヨーク・コラムが、2021年1月8日で掲載開始から丸1年を経過しました。現在、毎週月曜日から金曜日まで当日のニューヨーク株式市場の相場見通しをショート・コラム形式でご提供させていただいております。2020年は年間270本となりました。まさに激動の1年となった2020年のニューヨーク市場の動向を連日レポートすることができ、「投資の達人」にてコラムを残すことができました。2021年も「投資の達人」にてコラムをご提供させていただき、皆さんの投資活動の一助となれれば幸いです。引き続き、ご笑覧いただけますようよろしくお願いいたします。                          

加藤 裕一
Weiss Ratings Japan
米国株ストラテジスト

加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想