IBM下落 クラウド事業好調も「2022年の株」との評価=ダウ採用銘柄

著者:MINKABU PRESS
投稿:2020/10/20 22:55
 IBMが下落しておりダウ平均を圧迫している。7-9月期決算(第3四半期)を発表しており、1株営業利益、売上高とも予想を上回った。クラウド事業の売上高が全体で60億ドルと19%伸びたことが寄与した。レッドハット部門が17%の増収となり後押しした。

 同社は、クラウドサービスを手掛けるマネージド・インフラストラクチャー・サービス部門をスピンオフし、上場させる計画を発表している。従来型のインフラサービス事業を分社化し、クラウドサービス事業へのシフトを加速。クラウドと人工知能(AI)に重点を置く。

 ただ、株価は下落。今回の決算自体はスピンオフ発表時に示した暫定決算とほぼ同じ内容でサプライズはない。第4四半期の見通しも公表しなかったことで失望感も出ている模様。また、アナリストからは、「スピンオフは将来の成長見通し改善には正しい選択だが、根底にある事業トレンドが依然として弱く、忍耐が必要になる」と評した。また、別のアナリストからは、IBMは「2022年の株」とし、辛抱強くなれば報われるとしている。
 
(7-9月・第3四半期)
・1株営業利益(調整後):2.58ドル(予想:2.54ドル)
・売上高:176億ドル(予想:175億ドル)
  クラウド・コグニティブ:55.5億ドル(予想:54.1億ドル)
  ビジネスサービス:39.7億ドル(予想:39.3億ドル)
  テクノロジーサービス:64.6億ドル(予想:63.3億ドル)
  システム:12.6億ドル(予想:14.6億ドル)
・粗利益率(調整後):49%(予想:48.6%)

(NY時間09:41)
IBM 118.73(-6.79 -5.39%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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