NYコラム(13日)ダウ平均は5日ぶり反落スタートへ−アップルが5G対応iPhoneを発表か⁈

著者:加藤裕一
投稿:2020/10/13 20:43

NY株式市場(13日)JPモルガン決算はEPS・売上高ともに予想上回る−アマゾン・プライムデーが13日からスタートへ−

13日のニューヨーク株式市場でダウ平均は上昇一服となって取引が始まりそうだ。

ダウ平均は、前日までの4日続伸で1000ドルを超える上昇幅となった反動から戻り売り圧力が強まりやすい相場環境だ。好材料が相次ぐIT・ハイテク株の地合いの強さに追付できなそう。寄り付きでは前日の日中安値(2万8659ドル)を視野に弱含むだろう。新型コロナのワクチン開発を巡りジョンソン・エンド・ジョンソンが最終段階にある臨床試験を一時中断したと発表したことは上値を抑える要因となる。臨床試験の参加者が原因不明の病気にかかったことが原因だという。

ニューヨーク株式市場では、主力企業の7−9月期決算の発表シーズンがスタート。取引開始前に発表した銀行大手JPモルガン・チェースの7−9月期決算は、EPS・売上高がアナリスト予想を上回ったほか、同じく金融大手シティーグループやブラックロックの7−9月期決算もEPS・売上高ともにアナリスト予想を上回ったことから、大手銀行の決算発表は、良好なスタートを切った印象だ。

個別銘柄では、アップルが日本時間14日午前2時から新製品の発表会を開催する。発表会では、次世代通信規格「5G」に初めて対応する新型iPhoneを発表するという。取引時間中に発表会が開催されることからアップル株は、イベント・ドリブンで値幅が出てもおかしくないものと見ている。5G対iPhoneの発表が見送られれば、失望を誘うことも想定しながらアップル・イベントに対応したいところだ。

同じく個別銘柄では、アマゾン・ドット・コムが、13日から有料会員向けセール「プライムデー」を開催。前日の取引で4%を超える上昇となったアマゾン株は、前日に続いてイベントを控えたアップル株と共に相場全体の方向性を決定付ける一日となる。

加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想