リスク回避一服もユーロドルは下値模索 来週のユーロ圏財務相会合の行方に注目=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2020/04/03 01:55
 きょうは景気後退の長期化懸念によるリスク回避の雰囲気が後退しており、米株や原油に買い戻しが強まっている。それにもかかわらず、為替市場はドル買いが続いており、ユーロドルは下値模索の動きが続いている。前日に強いサポートとなっていた1.09ドルちょうどの水準をブレイクし、1.0850ドル近辺まで下げ幅を拡大している。

 ユーロに関してはネガティブな見方が少なくない。ECBの量的緩和(QE)強化のほか、財政出動で域内がまとまらず、イタリアやフランスといった南欧は財政規律の緩和を要請しているものの、ドイツやオランダといった北欧の国が難色を示しており、共通点を見出す障害となっているようだ。

 来週7日にユーロ圏財務相会合が緊急ビデオ会議を開催する予定だが、再び合意に失敗した場合、ユーロドルは1.07ドルを試す動きも警戒される。

 なお、ECBはきょう、金融政策の戦略的見直しを完了する期限の目標について、今年末から2021年半ばに先送りすると正式に発表した。声明で「ウイルス感染のパンデミックがもたらす課題への対応に全力を注いでいる」と説明。

EUR/USD 1.0844 EUR/JPY 117.11 EUR/GBP 0.8764

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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