NYコラム(31日)ダウ平均はポジション調整が続く−寄り付きは2万8700ドル台前半か⁈

著者:加藤裕一
投稿:2020/01/31 22:15

NY株式市場(31日)ダウ平均は反落スタートへ−春節明けの中国株を警戒

31日のダウ平均は反落スタートへ。

30日にWHOの緊急事態宣言後に買い戻されたダウ平均は、一旦ポジション調整の売りが優勢となりそうだ。

寄り付きは、2万8700ドル台前半まで下げ足を早めて、前日の上昇分を帳消しにするだろう。

特に春節明けとなる中国株式市場が、来週月曜日に再開されるのを前に買い持ち高を整理する動きが強まりやすい。

31日は週末・月末要因も重なって新規の買いが入りにくい相場環境だ。

31日現在、中国で発生した新型肺炎の感染者数は9800人超となった。2003年に発生したSARSの規模を超えてきている。

世界各国は、WHOの「緊急事態宣言」後に中国との出入国管理をさらに強化する方針を相次いで打ち出してきている。

春節明けとなる中国株式市場は混乱を極めるであろう。

アメリカ株式市場でも、来週月曜日のマイナス・インパクトを受け止めるポジション管理が重要になってくる。

31日の午後にはトランプ大統領のウクライナ疑惑をめぐる弾劾裁判で証人招致をめぐる採決が行われる。

証人招致が否決されれば、31日中にトランプ大統領の最終評決に進む可能性もあるという。

21日から実質審理が始まった弾劾裁判はヤマ場を迎えることになる。

リスク・シナリオとしては、共和党議員の造反で暴露本の出版を予定しているボルトン前大統領補佐官の証人招致が決まった場合だ。マーケットへのネガティブ・インパクトは避けられないと見る。
加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想