【買い】東宝(9602)

著者:堀篤
投稿:2020/01/20 09:20

日本のアニメコンテンツをリードする同社のブランドは、より強化されるだろう。

 1月14日、東宝は第3四半期業績を発表した。140億円の興行となった「天気の子」など、自社配給が好調なうえ、「アラジン」などの興行も順調に推移した。
また、第3四半期業績発表と同時に、1.1%の自社株買いを発表した。
 しかし株価は、これまでのボックス圏上限値の4500円近辺から、4300円まで下落した。株価の調整は、通期業績予想の上方修正がなかったこと、自社株買いの規模が少なかったことなどにより、十分に説明できる。しかし、4300円という株価は今年9月11日、11月6日及び8日の下落で付けた底値を同値であり、反発しやすい水準だ。また、自社株買いの目標値としても妥当な水準だ。同社の業績が好調であることに変わりはなく、この水準からは反発に入る可能性が高いだろう。
同社は、来期業績にも期待が持てる。来期には7年連続興行収入最高記録達成中の「名探偵コナン 緋色の弾丸」、今年50周年の「映画ドラえもん のび太の新恐竜」、綾瀬はるかの人気ドラマ「奥様は取扱注意」劇場版、「シン・エヴァンゲリオン 劇場版」司馬遼太郎原作の「燃えよ、剣」など、堅実にヒットを狙える作品が決まっている。また、モンスターハンターのハリウッド・実写版が米国で9月に公開が決まっており、バイオハザードのミラ・ジョヴォヴィッチが主演する。これらの興行による収益は予想しづらいが、日本のアニメコンテンツをリードする同社のブランドは、より強化されるだろう。
 短期的には、4500円までの戻りを試すだろうが、中期的には4800円程度までの浮上が狙える。
堀篤
日本マネジコ、東京スコットマネジメント代表取締役
配信元: 達人の予想

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