FOMCを控えてブラックアウト期間に入る・・・
■先週は、米中通商協議やEU離脱合意に対する進展期待からリスクオンとなり、株高円安の展開から一時108.94円まで上昇しました。
しかし、中国が報復措置を警告したことが相場全体的に調整に入ったことで、108.43円まで下落して終了しました。
■さて、米中通商協議による「第一弾部分合意」で一旦、リスクオフは終わったかにみえた貿易戦争ですが、週末の中国サイドの報復措置警告を見る限り、来月の署名まで不透明な展開が続く可能性が出てきました。
基本的に中国サイドとしては、現状の関税を撤廃しない限りは米国産農産物購入においては困難であり、両国間の隔たりは増すばかりだとみています。
それゆえに、本格的なリスクオンに移るのはまだ先だとみています。
■勿論、今回の中国の報復措置警告の背景は15日に米下院で香港人権に対する民衆主義法案が可決されたこともありますが、それ以上に現状の大きな関税に対する撤廃がないこと・・・。
また、先週末の中国のGDP他、経済指標がそれほど悲観的な結果にならなかったことによって、「適度な妥協合意」をする必要がなくなったのではないかとみています。
この協議を継続する意向は示しながら、来年までこの協議を引っ張りながら、大統領選を睨んでいるのではないかとみています。
■つまり大統領選の動向や現状のトランプ大統領に対する弾劾審理を横目に中国サイドは作戦を切り替える可能性もあるので、「部分合意」という言葉だけで買い進むのは危険だとみています。
■今週は、月末のFOMCを控えてブラックアウト期間に入ることから、要人発言はなく、以下の経済指標に注目したいです。
・24日…耐久財受注、PMI、新築住宅販売件数
■最後にドル円の戦略です。
日足チャートでは、200日移動平均線トライに失敗しています。
やはり、109円の大台は重いイメージです。
一方、RSIをみれば9月18日高値(108.43円)で65.94、今月15日高値(108.91円)で65.04となっており、上抜けていない状況であり、これはダイバージェンスとみることもできます。
一旦、調整が入ってもおかしくはないとみています。その場合の目処としては今月3日の安値(106.48円)になる可能性もあります・・・
また、IMM日本円は売り越しに転じています。
但し、一過性の可能性もあるので、押し目買いだけでなく、回転の利かせた売買で対応したいと考えています。