底が見えづらい中、ドル円の下値模索は続く きょうはパウエル議長の講演=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2019/06/26 00:28
 ドル円は一旦107円台に戻していたものの、この日発表の米新築住宅販売や米消費者信頼感指数が予想を大きく下回る弱い内容となったことから再び106円台に下落している。106円台は1月のフラッシュクラッシュ以来の低水準だが、それはテクニカル的な異常値と考えれば、実質的に年初来安値とも言えそうだ。

 米早期利下げ期待が極度に強まる中、きょうも米国債利回りは下げており、10年債は再び心理的節目の2%を下回って来ている。

 また、大阪G20サミットでの米中首脳会談では、さほど進展がないのではとの見方も出ている。一部報道で米政府は米中首脳会談への期待のトーンを少し落としたがっていると伝わっていた。米国は中国に対するスタンスに変化はないと主張している。イラン情勢が緊迫化していることも引き続き重しとなっている模様。

 なかなか底が見えづらい中でドル円は下値模索を続けている状況。200日線からの下方乖離は3%を超えて来ており、ショートカバーが入りやすい水準には来ているものの、依然として下値志向を強めている。週内に105円を視野に入れる動きも警戒される展開となってきた。

 きょうは現地時間の午後1時(日本時間26日2時)にパウエルFRB議長の講演が予定されており、市場も注目している。市場は早期利下げ期待を高めており、なかには7月に0.5%大幅利下げの可能性を織り込む動きまで出ている。それが現在の株高の原動力になっている面もあるが、先週のFOMC後の会見でパウエル議長は、「現在の景気拡大を維持するために適切に行動する」と述べていた。今回は発言に大きな変化はないと見られているものの注目はされる。

USD/JPY 106.95

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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