政治的にも経済のファンダメンタルズ的にもユーロは圧迫感が強いのか=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2019/05/15 00:43
 きょうのユーロドルは戻り売りが優勢となっており、1.12ドル割れをうかがう展開が見られている。きょうは米中貿易問題を背景にしたリスク回避の雰囲気が一服しており、米株も買い戻しが強まる中で、為替市場はドル買いの動きが優勢となっている。

 そのような中、イタリアのサルビーニ副首相が「雇用拡大に必要ならEUの財政規則に違反する用意がある」と述べたことに敏感に反応したようだ。

 今月下旬に予定されている欧州議会選挙でサルビーニ副首相率いるEU懐疑派の同盟も勢いを増しており、EU懐疑派が議席の3分の1を占めるとの調査も出ている。ポピュリスト政党が躍進するようであれば、ユーロにとってはネガティブ・インパクトとなることも警戒される状況。

 きょうは5月のドイツZEW景況感指数が発表されていたが、予想外のマイナスとなっていた。ドイツ企業のセンチメントが改善しない状況が続いているが、政治的にも経済のファンダメンタルズ的にもユーロは圧迫感が強いのかもしれない。

EUR/USD 1.1206 EUR/JPY 122.93 EUR/GBP 0.8679

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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