ユーロが軟調、イタリアがリセッション入りに=ロンドン為替概況
ユーロが軟調、イタリアがリセッション入りに=ロンドン為替概況
31日のロンドン市場は、ユーロ相場が軟調。ユーロドルは序盤に1.15台で上値を試したがすぐに売りに押された。この日発表された一連のユーロ圏経済指標は弱めの結果が多かった。特に、イタリアの第4四半期GDPは前期比-0.2%と2四半期連続でのマイナス成長となった。市場ではリセッション入りとの声がでていた。前日の米FOMCでのハト派姿勢で欧州株も買いが先行したが、次第に上げを失っている。ドル円、クロス円ともに軟調な展開に。ユーロ円が125円割れから124円台後半に軟化する動きとともに、ユーロドルも1.14台後半に押し戻された。ポンドもユーロに連れ安。ドル円は108円台後半でじり安となり、108.53レベルに安値を広げた。その中で、豪ドルは堅調地合いを維持。豪ドル/ドルは0.72台後半で高値を伸ばしており、前日FOMC後の米債利回り低下、ドル安の流れに素直に乗っている。
ドル円は108円台後半での取引。前日の米FOMC後に109.50近辺から109円割れへと下落したが、今日もじり安の動きを続けている。ロンドン市場では108円台後半で安値を108.53レベルまで広げた。欧州株が序盤の上げを失っており、独DAX指数は下げに転じている。イタリアやスペイン株も軟調。米債利回りの低下とともにドル円の上値を圧迫した。
ユーロドルは1.14台後半での取引。序盤には1.1514レベルまで上値を広げる動きをみせた。しかし、1.15台では売り圧力が優勢で1.14台後半へ反落。12月ドイツ小売売上高、1月ドイツ失業者数変化などは事前予想より弱い内容だった。第4四半期のユーロ圏GDP速報値は前期比+0.2%と事前予想と一致。しかし、イタリアの第4四半期GDPが前期比-0.2%と前回から2期連続のマイナス成長となり、リセッション入りとなった。ユーロ円は125円台前半から売られ始めると安値を124.58レベルまで広げ、その後も124円台後半で上値重く推移している。対ポンドでもユーロ売りが優勢だった。
ポンドドルは1.31台前半での取引。ユーロ相場に連れた値動きとなっている。ポンドドルは序盤に高値を1.3157レベルまで伸ばした。その後は売りに押されて1.3110近辺までの反落。ただ、前日からのドル安水準は維持している。ポンド円は143円ちょうど近辺が重く、一時142.30近辺まで下落した。その後は142円台後半へと下げ渋っている。メイ英首相報道官は、3月29日の離脱の方針に変化はないと述べていたが、特段の反応はみられていない。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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