ユーロドルに戻り売り イタリア債のファンディングへの懸念相次ぐ=NY為替チェック

著者:MINKABU PRESS
投稿:2018/11/21 01:09
 きょうのNY市場は株安・原油安が急速に進むなどリスク回避の雰囲気を強める中、為替市場はきのうとは逆にドル高の動きが優勢となっている。前日はFRBの利上げ期待の後退からドル売りが優勢となっていたが、きょうは逆の動きで、リスク回避のドル高といったところ。

 そのような中、ユーロドルは戻り売りに押されており、一時1.13ドル台まで値を落とした。ストップを巻き込んで一時1.1385ドル近辺まで下落。きょうの21日線が1.1375ドル付近に来ているが、その水準をうかがう展開も見せている。

 きょうはECB理事からECBの資産購入終了後のイタリア債のファンディグについて相次いで懸念が出ていた。ECBは量的緩和(QE)政策により、これまでイタリア債を大量に購入してきた。最大の買い手でもあり、それが年内で無くなった場合、来年予定されている2750億ユーロのイタリア債のファンディングを誰が引き受けるのが懸念を示してた。

 財政赤字への懸念でイタリア債は売りが続き利回りも急上昇している中、来年のイタリア債は不安定な状況に置かれる可能性が警戒されている。

EUR/USD 1.1411 EUR/JPY 128.56 EUR/GBP 0.8897

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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