【これからの見通し】株式にらみで捉えどころのない一週間、きょうはカナダ指標も

著者:MINKABU PRESS
投稿:2018/10/19 15:55
【これからの見通し】株式にらみで捉えどころのない一週間、きょうはカナダ指標も

 今週は一言でいうと捉えどころの無い一週間だった。株式市場は日替わり相場。10月も後半戦に入っており、海外ファンド勢は今期の利益確定を入れやすい時期になっている。米決算発表は好調な結果が多いものの、株式市場は売買が交錯している。米FOMC議事録で、漸進的な利上げペースの継続が確認されており、トランプ大統領のけん制発言は無視された格好。米株が売られる場面があった。今日発表された中国のGDPは予想をやや下回っていた。当局の株価支援策への期待もあって上海株は買われているが、水準的には2500ポイント台と、まだ年初来安値圏に位置している。

 この後の海外市場でも欧州株や米株先物の動向に為替市場は神経質な反応をみせそうだ。足元では上海総合指数が2%高と反発しており、リスク選好の円売りが優勢。ただ、ポンドなど欧州通貨は対ドルでは前日からの安値圏で揉み合っており、クロス円に連れた上昇力は弱い。ユーロにとってはEUがイタリア予算に難色を示しており、イタリアのポピュリズム政権との軋轢が懸念されている。イタリア債が売られやすくなっており、きょうも注意が必要に。

 経済指標発表は、ユーロ圏経常収支(8月)、英公共部門ネット負債(9月)、カナダ小売売上高(8月)、カナダ消費者物価指数(9月)、米中古住宅販売件数(9月)などが予定されている。カナダドルにとっては、小売売上と消費者物価という重要指標が発表されるだけに、相場変動が期待されよう。

 発言関連では、アルトマイヤー独経済相、カーニー英中銀総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁、カプラン・ダラス連銀総裁などの講演が予定されている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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