米ドル/円、「113.40円」割れには要注意!!

著者:津田隆光
投稿:2018/10/05 13:45

ドル円チャート分析

USD/JPY 4時間足チャート
【注目ポイント1】4時間足チャート、BB・-2σラインでのサポート成否
【注目ポイント2】4時間足チャート、遅行スパンの動向
【見通し】 「113.40円割れ」なら下降モメンタムが強まるトリガーとなる可能性も

本稿執筆(10/5)時点における、米ドル/円・21日ボリンジャーバンド(以下、BB)では、ローソク足がBB・+1σラインと同・+2σラインの間を推移する、いわゆる“上昇バンドウォーク”となっています。

よって、米ドル/円のトレンド変化確認のためのメルクマールとして、「上昇バンドウォーク崩れの成否」には引き続き着目する必要がある中、トレンド変化の“観測気球”として、4時間足チャートの各メルクマールを確認してみたいと思います。

上図4時間足・複合チャートでは、1) 21MAが横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足に対して絡み合う形状となっていること、そして、3) ローソク足が青色の雲(=サポート帯、先行スパン)の中に入り込んでいることから、本稿執筆(5日午前)時点の米ドル/円は、下値固めの時間帯となっていることが視認できます。

特に2)において挙げたローソク足と先行スパンの関係ですが、上図チャートにおけるパターン分析では、(a)「ローソク足の青色の雲(=先行スパン)への接近ないしは入り込み」→(b)「BB・-1σライン付近での下値固め」→(c)「反発フロー」となっていることが確認できます。(上図赤色点線丸印)

現時点(5日午前時点)では、上記(a)および(b)が確認できるため、(c)の「反発フロー」を確認するにはもうしばらくの時間的経過が必要ですが、仮にこれからの時間において「ローソク足のBB・-1σライン≒(113.70円)でのサポート失敗」→「ローソク足のBB・-2σライン(≒113.40円、上図黄色矢印)割れ」となった場合は、遅行スパンの対ローソク足下放れ(=逆転)も伴いながら、下降モメンタムが強まる“トリガー(引き金)”となる可能性も。

これからの時間における米ドル/円のトレンド変化をいち早く察知するための“観測気球”の役割として、4時間足チャートの各メルクマールには要注目でしょう。
津田隆光
マネースクエア チーフマーケットアドバイザー
配信元: 達人の予想