ユーロは下げ渋る ひとまずポイントはサポートされる=NY為替チェック

著者:MINKABU PRESS
投稿:2018/09/05 04:29
 NY時間の終盤に入ってユーロドルは1.1580ドル近辺、ユーロ円は129円台まで戻している。前半は貿易問題や新興国への懸念が根強くドル買いの動きが優勢となった。ユーロドルは1.16ドル台に上値を抑えられ失速した格好となり、一時1.1530ドル近辺まで下落する場面も見られた。ユーロ円も同様の展開で126.50円近辺まで一時下落。

 ただ、その後はポンドに買い戻しが強まったことで、ユーロにも買い戻しが入り、1.15ドル台後半まで戻している。ユーロドルは1.1545ドル付近に21日線が来ているが、ひとまずサポートされた格好。フィボナッチ38.2%戻しが1.1565付近に来ているが、その水準を再度下回るようであれば、50%戻しが控える1.1515ドル付近までの下げの可能性も高まる状況。一方、ユーロ円も128円台前半に21日線が来ているが、サポートされた格好となっている。ちなみに、ユーロ円の38.2%戻しは128.50円付近。50%戻しが127.80円付近。

 ただ、前日にトルコ中銀から利上げ実施を示唆する発言が伝わったものの、きょうもトルコリラは続落しており、市場は思い切った利上げができるのか懐疑的な見方が少なくない。貿易問題と伴に新興国への懸念からユーロは上値が依然として重い印象だ。

 イタリア財政への懸念も根強いが、こちらはイタリア連立政権を構成するポピュリスト政党2党のうちの1つ「同盟」が市場に安心感を与えるメッセージを発しようと、来年度予算の財政赤字を国内総生産(GDP)の3%未満とすることを議論していることの一部報道も流れている。ただ、もう一つの「五つ星運動」のほうはなお、財政拡大路線を主張している。

EUR/USD 1.1576 EUR/JPY 129.07 EUR/GBP 0.9006

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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