相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2018/08/17 17:11

<6089> ウィルグループ

 四季報によると、前期のM&Aが通期寄与、年商約90億円上乗せ。取引先企業の人手不足感強く、柱のセールス派遣続伸。製造業派遣快走。ただ営業拠点拡大に伴う先行費用増。システム投資もかさむ。営業増益率鈍化。3月から5月にかけ、介護8拠点に加え、営業拠点も一気に15新設。製造業派遣は得意の食品メーカー向けから非食品へも展開。シニア層や外国人採用を強化。

 8月7日発表時点。2019年3月期本決算予想は、2018年3月期比で営業利益+7.6%の26億円、経常利益+6.7%の26億円の5期連続の増収・増益の見通し。サービス:セールスOS、コールセンターOS、ファクトリーOS、介護。

 2015年6月~2016年12月までの安値圏での345~609円のボックス相場の中で、2016年8月9日の390円(分割前781円)を安値に上昇トレンド(B)を形成し、ボックスを上放れしました。この上昇トレンド(B)の中で、今年の2月2日に2139円のピークをつけ、下降トレンド(C)へ転換しました。この中で7月5日の972円まで下げて反発し、7月10日に1088円で買転換となって7月27日に1218円まで上昇するものの反落となっています。8月7日の決算発表は通期は据え置きとなっています。
 

 

<4203> 住友ベークライト

 四季報によると、ヘルスケア関連はナフサなど原材料高が懸念。ただ半導体封止材料や液状樹脂が続伸。高機能プラスチックも自動車や電子部品向け拡大。中国での生産拠点統合フル寄与し採算向上。営業増益続く。米国企業と軽量コンポジットを、韓国企業と胆管ステントを共同開発。カテーテルは治療適用範囲を拡大。シェール油井向け樹脂は需要拡大で能力増強。

 8月6日発表時点。2019年3月期本決算予想は、2018年3月期比で営業利益、経常利益のデータはありません。当期利益は+6.1%の160億円、売上は+3.9%の2200億円となっています。

 2012年10月15日の265円を安値に、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて、ゆるやかな上昇トレンド(A)となり、この中で2015年6月2日の600円まで上昇後、いったん調整となって下向きの先細三角形の下げとなりました。この中の煮詰まったところの2016年4月8日の408円を安値に上放れとなって角度の大きい上昇トレンド(C)へ転換しました。この上昇トレンド(C)の中で、今年の6月5日に1150円の高値をつけ、押し目を入れて7月31日の1137円の戻り高値のあと再び押し目を形成しています。
 

 

<2326> デジタルアーツ

 四季報によると、ネット・メールセキュリティ製品は企業向け好調、公共向けも回復。前下期投入の新製品が弾み。米国子会社はテコ入れ奏功し上向く。業務効率化で人件費等抑制効き、営業益拡大。配当性向30%メド。主力製品のクラウド版を提供、利便性向上させ、市場深耕狙う。将来に向け全商品のクラウド化も推進。米国はCEOはじめ経営陣を一新、提携社を開拓中。

 7月30日発表時点。2019年3月期本決算予想は、2018年3月期比で営業利益+31.4%の25億円、経常利益+31.0%の25億円の5期連続の増収・増益の見通し。

 2016年2月12日の1755円を安値に、ゆるやかな上昇トレンド(A)を形成。この中で12月8日の2297円を安値に角度の大きい上昇トレンド(B)へ移行し、2017年10月30日の5060円まで上昇後、いったんレンジ相場(C)に入ったあと下放れとなり、今年の2月15日に3275円で底打ちとなりました。 ここからさらに角度の大きい上昇トレンド(D)入りとなり、この中で5月23日の5970円まで上昇後、6月7日の5430円まで押し目を入れもみあって一段高となり、7月19日に6540円の高値をつけました。7月30日の決算発表で通期据え置きとなったことで目先材料出尽くしとなり、8月1日に4855円まで下げて8月14日に5160円で短期の買転換となっています。
 

 

<6371> 椿本チエイン

 四季報によると、マテハン事業は国内続伸、不調だった米国と欧州ともに回復し牽引。自動車部品や精機は液晶や半導体向け堅調で国内外工場の償却増こなす。会社計画は米国M&Aを織り込まず表記程度に上振れ。20年度売上3000億円目標に売上約260億円の米マテハン会社と子会社5社を全持分取得。鋳物事業子会社で不適切な完成検査発覚、再発防止へ体制整備。

 7月27日発表時点。2019年3月期本決算予想は、2018年3月期比で営業利益+4.9%の217億円、経常利益+0.7%の219億円の増収・増益の見通し。

 2012年10月15日の375円を安値に、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(A)を形成し、この中で2015年6月4日の1250円でピークとなりました。ここから下降トレンド(B)へ転換し、この中で2016年2月12日の590円で底打ちし、反発となって下降トレンド(B)を上にぬけて5月31日の818円まで上昇。ここから7月8日の601円まで下落し2点底の形となりました。ここから12月21日の1005円まで上昇し、2017年2月7日の875円まで押し目を入れ、7月12日の1033円まで反発後、下向きの先細三角形の形となりました。この先細三角形の中で今年の3月26日の821円まで下げ、6月1日の834円で2点底となって上放れし、7月31日に1059円の高値更新となりました。7月27日の決算発表もあって目先材料出尽くしとなって8月13日に936円まで押し目となっています。
 

 

<6210> 東洋機械金属

 四季報によると、柱の射出成形機は中国向けがIT・スマホ関連など下降も、欧米が自動車、生活用品など堅調。国内は自動車用など底堅い。ダイカストは中国減少も国内、米国の自動車用の伸びで補う。ただ成形機部品の調達遅延、値上がりで会社計画やや過大。先行発注や複数社購買など拡大。中国工場で宇部興産機械と共同開発のダイカストを今年度からOEM生産。

 7月27日発表時点、2019年3月期本決算予想は、2018年3月期比で営業利益+16.7%の24億円、経常利益+12.7%の24億円の3期連続の増収・増益の見通し。

 2012年11月14日の170円を底値に、アベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(A)を形成。この中で2014年2月25日の658円の高値をつけて押し目を入れ、7月25日の645円の戻り高値をつけるものの戻り高値となって下降トレンド(B)へ移行しました。この下降トレンド(B)の中で、2016年2月12日の300円で底打ちとなり、もみあって4月8日の305円で2点底をつけて上昇トレンド(C)へ転換しました。この上昇トレンド(C)の中で、今年の2月1日には1163円のピークをつけて、下降トレンド(D)へ転換し、7月5日の645円まで下げて反発となり、7月10日に704円で買転換となって7月30日の784円まで戻し2番底(ダブル底?)を試す形となっています。
 

 

配信元: みんかぶ株式コラム

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