ドル円110円がサポートか? 今週の為替展望(5/21週)

著者:山口哲也
投稿:2018/05/21 10:15

【先週のドル/円の値動きと今週の経済指標】

今週の経済指標
先週の米ドル/円は大幅続伸。週初109.40で寄り付いた米ドル/円は、米経済指標などが強かったこともあり米長期金利の上昇を受けてドルが幅広い通貨に対して買われ、18日の金曜日には111.09まで上昇。その後はポジション調整の売りにより110.60まで値を下げ、110.74で引けました。

なお、今週の主な指標は図のとおりです。

特に、23日の新築住宅販売件数、同じく23日(日本時間5月24日午前3時)のFOMC議事録、24日の中古住宅販売件数、25日の米耐久財受注に注目したい。
米国の経済指標については、市場予想を上回る場合、ドルが引き続き買われやすくなり、FOMC議事録については、FOMCの声明文において文言変更のあったインフレターゲットをめぐり、どのような議論がなされていたのかに注目が集まります。

【米ドル/円(TFX)週足 チャート】

【米ドル/円(TFX)週足 チャート】
米ドル/円の週足チャートは、以前からお伝えのとおり、レジスタンスとして意識されていた110円丁度や、52週移動平均線が位置する110.35を上回って推移しています。
ストキャスティクスも上昇傾向となっているため、売買のスタンスは買いで見ており、先週の高値111円前後が目先のレジスタンス、また、サポートは52週移動平均線の位置する110.35、その下が110円と見ています。

【米ドル/円(TFX)日足 チャート】

【米ドル/円(TFX)日足 チャート】
一方、米ドル/円の日足チャートは、基準線、転換線ともに上向きで、価格は200日移動平均線、一目の基準線、転換線、雲の上側で推移し、遅行スパンも200日移動平均線を上回り、日々線、雲、200日移動平均線の上側で推移しています。ストキャスティクスが高い水準にあることから、スピード調整的な展開も考えられますが、転換線や200日移動平均線が位置する110円をバックに押し目買いを考えたいところです。


このコメントはテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
山口哲也
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
配信元: 達人の予想