フシ目の21500円、25日線を割り込んできましたが

著者:斉藤紀彦
投稿:2018/03/19 16:43

ココから下は買い下がるイメージでいいと思います

けさは米国株時間外取引が安くなったことや、日本時間の早朝にドル安円高が進行したこと、週末の世論調査で安倍内閣の支持率が低下したことなどから安く始まりました。

その後は戻りを試す場面もありましたが、寄り付きで下回った25日線(今日現在:21674円)に接近したところで先物売りから再度下げ幅を広げる展開となり、その後は日銀のETF買い期待が下支えになったものの、上値の重い展開となりました。

参院予算委員会での集中審議をにらんで様子見の投資家が多くなるなか、あすからは米連邦公開市場委員会(FOMC)が控え、21日が祝日になることから動きづらい状況でした。

東証1部の売買代金は2兆1678億円と今年最低となり、騰落銘柄数は値上がり311銘柄、値下がり1710銘柄、日経225採用銘柄では値上がり30銘柄、値下がり186銘柄と、東証1部銘柄の約82%が下落して東証業種別株価指数では全33業種のうち鉱業を除く32業種が値下がりしました。

政権への先行き不透明感からリスク回避のため売る動きは新興市場にも波及したことから、日経ジャスダック平均は3日続落、東証マザーズ指数は続落しました。

25日線を下回って終わるのも9日以来、6営業日ぶりとなりますが、このすぐ下には200日線(今日現在:21278円)が控えており、今日の安値21366円もこれに近づいたことでリバウンドした感じです。

これを下回った場合には、3月5日に付けた取引時間中の年初来安値20937円が次のポイントとなりますが、今日の下落で3月期末の決算対策売りも加速したと考えられますので、今度は期末の配当・権利取りなどが下支えになりやすくなってくると思います。

テクニカル指標も調整が進み、なかには底値圏水準に近づいているものも出てきました。

週の真ん中の21日が休場となるため、とくに前半は手掛けづらいということは予定通りですので、ココから下落するところがあれば、段階的な買い下がりのイメージでいいと思います。

内閣支持率が低下しているのは当然としても、野党の支持率が上昇しているわけではありませんので、大きな混乱に陥る可能性は高くないと思います。

新興市場もつれて調整していますが、年初来安値や直近の安値に接近している銘柄はいちはやくリバウンド入りするかもしれません。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想