“戻りは鈍そう”も、大きな節目に“すでに到達”…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/05/18 11:30

◆リスク回避再燃(円買い) - ドル円急落

※ご注意:予想期間は5月19日と表示されていますが、本日(5月18日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


あぁ、見誤った…。
それほど重要視していなかった“トランプ政権の先行き不安”ですが、リスク回避の再燃(円買い)へとつながりました。
“日足・一目均衡表先行スパン下限(昨日は112.240円)”を割り込んだことで下落バイアスが加速し、米10年国債利回りが4月21日以来の2.21%へと一時低下しました。
NYダウも370ドル超の下落を見せる中、ドル円は110.526円への急落を演じています。

◆思惑は“下方向へと傾斜”…?

マーケット全体がリスク回避に傾斜している感があり、“全ての材料をなぎ倒す破壊力”をまざまざと見せつけられた格好といえます。
さすがに“短期的な下落往き過ぎ&早過ぎる下落スピード”が意識されますが、思惑が“下方向に傾斜”している以上、“売り遅れた向きが戻りを押さえる”と考えるのが自然ということになります。

◆ただ、大きな節目には“すでに到達”…!?

ただ本日早朝につけた110.526円は、ほぼ“200週移動平均線(本日は110.575円)”“4/17~5/10の61.8%押し(110.507円)”と合致します。
日足を見れば“一目均衡表先行スパンの雲割れ⇒さらなる下値模索”と考えざるを得ませんが、週足を見ればそうとばかりもいえそうにありません。

もちろん当該シナリオを成立させるためには、早期に割り込んだ日足の雲を再度上抜け(本日の下限は111.128円、上限は112.105円)する反発が必要になってきますので、現時点では下げ止まりと判断することはできません。

見方を見誤った直後だけに“様子見”とせざるを得ず、また警戒感が強い分だけ“戻りは鈍そう”と考えざるも得ませんが、“下値追い一辺倒”というわけではなさそうです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

注:昨日の急落・ボラティリティ増大に伴い、抵抗・支持ラインを拡大しております

112.609(5/11~5/17の50%戻し、20週移動平均線)
112.446(日足・一目均衡表転換線)
112.359(ピボット1stレジスタンス)
112.195(5/11~5/17の38.2%戻し、5/17高値後の61.8%戻し、日足・一目均衡表先行スパン上限、20日移動平均線)
112.000(大台)
上値5:111.819(5/17高値後の50%戻し)
上値4:111.682(5/11~5/17の26.4%戻し、20月移動平均線)
上値3:111.542(50日移動平均線、5/17高値後の38.2%戻し)
上値2:111.249(日足・一目均衡表基準線、週足・一目均衡表先行スパン上限)
上値1:111.128(日足・一目均衡表先行スパン下限)
前営業日終値:110.853
下値1:110.507(4/17~5/10の61.8%押し、200週移動平均線)
下値2:110.100(ピボット1stサポート)
下値3:109.964(50月移動平均線、大台)
下値4:109.590(4/25安値、200日移動平均線)
下値5:109.420(4/21高値《窓埋め》、月足・一目均衡表先行スパン上限)
109.347(ピボット2ndサポート)
109.000(大台)
108.881(4/21安値)
108.719(4/20安値)
108.588(50週移動平均線)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:46 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想