感謝祭前に上昇トレンドは終了となるのか?

著者:川島寛貴
投稿:2016/11/23 15:57

日本の祝日は円高ってホント?

11月24日0時30分更新
流動性の薄いなか、欧州時間に下落したところは買い遅れ組が買ってきており、下値は限定的。
21時ごろからじわじわと上昇し始めたドル円は、ストップロスを巻き込みながら上昇し高値を更新。
耐久財受注は、予想1.7%のところ4.8%となり上昇の勢いはさらに加速。調整幅が20銭ほどしかないまま112円に到達しました。
ボリンジャーバンドは拡散し、完全に強い上昇トレンドが継続となります。
月曜日に115円に到達するシナリオの土台ができあがったのではないでしょうか。
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本日は勤労感謝の日です。
平日勤務されているFXトレーダーにとっては結局労働日となるのですが、この大相場で丸1日マーケットを見れることから、気合が入る人も多いのではないでしょうか。

さて、日本が祝日になると円高になるといわれますので、まずはその話から。

直近1年の祝日の値動きを調査してみましたが、過去1年間円高に推移していたにも関わらず、目立って円高に動いた日は意外と少ないことが分かりました。確率でいうと、50%といって良いほどです。

むしろ、祝日の傾向として、直近のトレンドを継続する傾向があることがわかりました。

例えば、年初の下落のピークを付けたのは2/11(木) 建国記念の日。この日にドル円は2円半下落し、ドル円は一旦底打ちをしました。

4/29(金)昭和の日は、前日に日銀の金融政策がありました。事前の期待は某記者の記事により追加緩和期待が高かったものの、現状維持でドル円は1日に3円の大暴落。翌昭和の日も1円半下落しました。

7/18(月)海の日は、日銀の永久国債発行などで、ブレグジット後にドル円が大きく盛り返した日でした。
この日は、やはりトレンドに沿ってドル円は約1円ほど上昇しました。

結果、川島の分析によると、祝日の円高論は幻想。直近のトレンドを継続することが多いとなりました。

感謝祭前にトレンドが終了というのも疑わしい

昨晩、ドル円は高値を更新してきたものの、大きな上昇とはならずに高値圏での推移。そろそろ、高値を更新してきたところで利食いが入ってきているという印象を受けます。

中期的な目線として、120円程度までの上昇、まずは115円まで達するという予想は変わらないものの、そろそろ一旦の下落を警戒しておいても良さそうです。

何度か書いておりますが、この上昇でドル円は高値から約70銭ほど下落すると買われることが多くなっています。
昨晩の高値は111.35円ですから、ここから想定される下値の目途は100.75‐80円。昨晩の安値は110.82円と、まだまだ強いといえます。
111円も見慣れてきましたし、110円台ではしっかりと買われています。

オシレーター系の指標を見てもまだまだ加熱感は収まらず、それらの指標が折れてくるまでは”馬鹿になって買う”スタンスでよいのではないでしょうか。

明日は感謝祭のために調整があるという予想も多いですが、2014年の黒田バズーカ2の際にはむしろ上昇していますので、個人的にはスルー。

トレードスタンスとしては、上記のように上昇の動きが緩慢となってきたことから、上値追いから押し目買い。レンジ相場になることも想定し、高値での売りも効果的に思えます。
とりあえず、欧州時間はよく下げますので、臆せずにまだまだ押し目買いスタンス。

下手に突っ込んだところで売ると、買い遅れ組がドカンと買いが入ってくる恐れがあるので、デイトレの場合はそういった値動きも見ながら下げ止まりを見極めたいところ。110.50円が割れると、調整入りの警戒をしても良いのかなというところです。

毎日、米国10年債利回りの上昇で上げてくるNY市場で、今夜も上げてくるのかどうかに注目です。

110.50円を明確に割り込んでくるか、今夜のNYでドル円が買われないと、一度2,3円程度の調整入りとなるのではないでしょうか。

いづれにせよ、4時間チャートのボリンジャーバンドを見るとかなり収束してきています。今日、明日で大きな値動きが期待できそうですので、もし上振れるとすれば、月曜日に115円まで到達してしまうというシナリオも想定できます。

非常に楽しみな展開となってきました!
川島寛貴
株式会社IEYASU 代表取締役
配信元: 達人の予想