〜 小野山功が見通す「来週の株価材料」 〜
★【様々な思惑が浮上】6月1日の首相会見では何が語られるのか?
株式市場は取引参加者が減少し、“開店休業”状態の1週間となりました。1部市場の売買代金は27(金)までに、7営業日続けて2兆円の大台を割り込んでいます。
週半ばの25日には、日中の値幅がわずか75円と膠着感が強まりました。消費増税の延期、10兆円規模の補正予算編成など、様々な思惑が浮上しており、決まるまで動かないのが賢明との判断もあったのかもしれません。
■消費増税の先送りは「6月1日」に
G7サミットで安倍首相は、世界経済の現状について、「リーマン・ショック前に似ている」との認識を示し、消費税の再増税延期を示唆しました。
原油価格がリーマン・ショック前後と同じく55%下落したこと、新興国の景気が減速しており、リーマン・ショック級のリスクに直面していることを強調しました。
消費税について、これまで「リーマン・ショックや、大震災のような事態が発生しない限り実施する」と明言していますが、危機が再来する恐れがあるとして、再延期に舵を切ろうとしています。
すでに一部では、2年先送りで調整などとも報じられており、早ければ、国会が会期末を迎える6月1日(水)に、消費税率引き上げの先送りが決定される可能性があります。
■アベノミクスは失敗だった?
安倍首相としては、増税を先送りした場合、「アベノミクスは失敗だった」として夏の参院選で不利になる事態は避けなければなりません。
そこで、世界経済の不透明感が高まっており、このままでは危機が起こりかねないため、先手を打って消費税引き上げを延期するというシナリオを描き、批判を避ける狙いがあったとみられます。
「アベノミクスは成果を上げているが、世界経済の減速という不可抗力により、消費税増税を先送りする」
そうすれば、これまでの発言との整合性もとれ、夏の選挙で不利な事態になることも回避できます。
6月1日の首相会見では何が語られるのか?アベノミクス相場は大きな転換点を迎えつつあります。
小野山 功
株式市場は取引参加者が減少し、“開店休業”状態の1週間となりました。1部市場の売買代金は27(金)までに、7営業日続けて2兆円の大台を割り込んでいます。
週半ばの25日には、日中の値幅がわずか75円と膠着感が強まりました。消費増税の延期、10兆円規模の補正予算編成など、様々な思惑が浮上しており、決まるまで動かないのが賢明との判断もあったのかもしれません。
■消費増税の先送りは「6月1日」に
G7サミットで安倍首相は、世界経済の現状について、「リーマン・ショック前に似ている」との認識を示し、消費税の再増税延期を示唆しました。
原油価格がリーマン・ショック前後と同じく55%下落したこと、新興国の景気が減速しており、リーマン・ショック級のリスクに直面していることを強調しました。
消費税について、これまで「リーマン・ショックや、大震災のような事態が発生しない限り実施する」と明言していますが、危機が再来する恐れがあるとして、再延期に舵を切ろうとしています。
すでに一部では、2年先送りで調整などとも報じられており、早ければ、国会が会期末を迎える6月1日(水)に、消費税率引き上げの先送りが決定される可能性があります。
■アベノミクスは失敗だった?
安倍首相としては、増税を先送りした場合、「アベノミクスは失敗だった」として夏の参院選で不利になる事態は避けなければなりません。
そこで、世界経済の不透明感が高まっており、このままでは危機が起こりかねないため、先手を打って消費税引き上げを延期するというシナリオを描き、批判を避ける狙いがあったとみられます。
「アベノミクスは成果を上げているが、世界経済の減速という不可抗力により、消費税増税を先送りする」
そうすれば、これまでの発言との整合性もとれ、夏の選挙で不利な事態になることも回避できます。
6月1日の首相会見では何が語られるのか?アベノミクス相場は大きな転換点を迎えつつあります。
小野山 功