TOPIX -10 @1,911
日経平均 -93円 @28,549円
日経平均は昨日までの5営業日で600円ほど上昇していたこともあり、本日は利食い売りが優勢となった。さらに、MSCIが大型株・中型株で構成する「標準指数」から日本株29銘柄を大引け後に除外することが事前に決まっており、その銘柄入れ替えに伴った売りも加わり日本株を下げた。そのため東証1部の売買代金も5兆5995円と非常に大きな金額となった。日経平均の下げ幅は一時280円まで拡大した。
米国の予想インフレ率が妙なことになっている。物価連動債から計算するBEI(ブレイク・イーブン・インフレ率)が2年先(3%前後)よりも10年先(2.4%程度)の方が低くなる「逆イールド」のようなインフレ率曲線となっている。今春、FRBがインフレ率の上昇を警戒して早期に金融緩和の縮小に動くのではないかとマーケットは警戒したため長期金利は上昇した。3月の物価上昇率は前年同期比2.6%、4月は4.2%と新興国並みに高まった。しかし、その警戒感は次第に後退してきており、米長期金利は頭打ちから横ばい、やや低下へと推移している。それがBEIに反映されている。
日経平均の日足チャートを見ると、昨日までの5営業日で上げてきて下向きの25日移動平均線にもう少しで届くところまで反発してきた。今日は少し反落して25日移動平均線回復が少し遠のいた。反発基調が継続するためには25日移動平均線の回復は必須である。
33業種中29業種が下げた。下落率トップ5は、鉄鋼(1位)、海運(2位)、鉱業(3位)、倉庫・運輸(4位)、その他金融(5位)となった。