TOPIX +2 @1,920
日経平均 +9円 @29,037円
米長期金利が低下して金利上昇に対する過度な警戒が小休止したため、ハイテク株を中心とするナスダックは急反発した。この流れを受けて、東京市場でも半導体関連株の一部が買われた。日経平均は一時200円超上げる場面があった。しかし、3月10日に予定されている米10年物国債の入札結果次第ではまた金利上昇することも想定されるため、ハイテク成長株を買い上がることが躊躇われた。
米長期金利の上昇がどれくらい速く進むのかは事前には分からない。しかし、米経済が回復すれば長期金利はほぼ確実に上昇するだろう。株価に対するインパクトは景気回復と長期金利上昇の綱引きとなる。景気回復により予想EPSは上昇する一方、長期金利上昇により期待成長率が下がるので予想PERは低下するだろう。その場合でも、景気回復局面では、「EPS上昇率>PER低下率」となり、結局、P=EPS x PERは大きくなり、株高となる。特に日本株は景気敏感株が非常に多いので、長期金利上昇の悪影響は相対的に小さい。さらに、ドル金利の上昇は円安・ドル高をもたらすので、輸出関連銘柄には有利に働くはずである。
日経平均の日足チャートを見ると、本日は少しだけ続伸したが、短陰線であり上方向への勢いが弱い。依然として下向きの10日移動平均線の下、且つ、25日移動平均線の下に沈み込んだままである。但し、これはあくまでも株価指数である日経平均の話であり、業績見通しが良好な個別銘柄は明確な上昇トレンドを維持している。優利加塾では定番の2つのN株も上昇トレンドが明確な銘柄例である。
33業種中21業種が下げた。下落率トップ5は、鉱業(1位)、鉄鋼(2位)、水産・農林(3位)、石油・石炭(4位)、海運(5位)となった。