TOPIX -17 @1,857
日経平均 -179円 @28,519円
これまで株式相場が期待して織り込んで来た米国の追加経済対策が遂に発表された。1.9兆ドル規模の追加経済対策となったが、事前に2兆ドル規模と噂されていたため、ほぼ予想通りだった。共和党案の5千億ドルと比べると約4倍である。また、給付金を原案の1一人当たり1,400ドルから2,000ドルへ増額した。「噂で買って事実で売る」の如く、目先の好材料は出尽くしたと見て、本日は売りが優勢となった。
半導体は品不足となっている。ゲームやスマホも半導体を必要とするため半導体の取り合いとなり、自動車産業は半導体不足により減産に追い込まれるほど半導体の供給が追い付かない。そこで台湾積体電路製造(TSMC)は大規模な設備投資計画を発表した。これを受けて、本日の東京市場でも半導体製造装置株が逆行高となった。
パルエルFRB議長は講演で金融緩和の長期化を示唆し、2%超のインフレを容認する姿勢を示した。これで米国の金融引き締めが引き金となって株価が下げ相場に入る可能性は遠のいた。
日経平均の日足チャートを見ると、昨日「赤四兵先詰まり」の線となり、上昇にストップがかかりそうな兆候が出て、本日は素直にその通りとなった。意外と素直にチャートの定石通りな動きをする銘柄が散見された。村田製作所(6981)もその一つだ。昨日高値圏で売り線である「波高い線」(長い上ひげを引いた実体部分が非常に小さいローソク足)が出現し、翌日以降の下げを暗示したが、今日は大陰線で反落した。
33業種中29業種が下げた。下落率トップ5は、輸送用機器(1位)、繊維製品(2位)、電気・ガス(3位)、非鉄金属(4位)、海運(5位)となった。