TOPIX +22 @1,426
日経平均 +403円 @19,353円
欧米での新型コロナウイルスの感染拡大がペースダウンしてきた。過去最大規模の政府の緊急経済対策が打ち出された。さらに、政府の緊急事態宣言により当面の悪材料が出尽くしたという見方が有力になってきたことで、海外短期筋を中心に買戻しが入っている。日経平均は後場には一時、500円超高くなる場面があった。ファーストリテイリング(約8%高)だけで日経平均を約120円押し上げた。
ただ、無視できない売り圧力もある。産油国の政府系ファンド(SWF)である。足元の原油価格では中東の主な産油国は大幅な財政赤字となるため、所有している株式を売り始めたようである。産油国が財政均衡に必要な原油価格はサウジで1バレル84ドル、イランは195ドルであり、現在の30ドル前後では大幅な赤字が予想される。世界のSWFの運用総額は約800兆円に上り、世界の時価総額の1割弱にも相当する。
日経平均の日足チャートを見ると、今日も続伸して3月25日高値@19,564円まであと少しのところまで戻して来た。上向きの10日移動平均線は下向きの25日移動平均線を下から上に突き抜ける目前である。
今はまだ新型コロナウイルス狂騒曲の渦中にいて目先の不安が払しょくしきれないかもしれないが、早晩、必ず感染拡大は峠を越える。その前後から猛烈な勢いで上昇し始めるはずだ。今は、半年から1年くらい先までを見据えてコツコツと安い値で拾い集めておきたい。
33業種中29業種が上げた。上昇率トップ5は、空運(1位)、陸運(2位)、証券(3位)、医薬品(4位)、サービス(5位)となった。