3月4日「冷凍ピーマン肉詰めフライに基準値を超える疑いのある農薬(キナルホス)が検出された」と大阪府健康医療部から指摘され、神戸物産は自主回収に到りました。
TV等で紹介され、「一般のお客様大歓迎」と、業務用スーパーから一般スーパーへと市場を拡大し躍進中の神戸物産。
食品は重大事故がいったん発生してしまうと、リコールだけでは、食品の特殊性から消費者を食品事故から十分に守ることが難しいこと、また企業のブランドイメージを簡単に傷つけてしまうことが考えられますから、再発防止を含めた「食の安全」という観点からの総合的な取り組みの強化が必要であるかと思います。
一件の大きな事故・災害の裏には、29件の軽微な事故・災害があるという、「ハインリッヒの法則」は神戸物産には当てはまらないと思いますが、業務用から一般スーパー分野への市場拡大を定着させるためには、「安全安心の取り組み」をより一層強化し、リコール発生率を一般のスーパー並みに激減させることが避けて通れないことかと思います。
【スーパー業界 食品 リコール件数と売上高発生比率】
企 業 名・・・・・・・・・・・・・・売上高____食料品のリコール____
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(億円)___発生件数__売上高発生比率※1
1 イオン ※2・・・・・・・・・・・・・・63,156_____7_____1.0
2 セブン&アイ・HD※2・・・・・・・・・18,939_____7_____3.3
3 イズミ・・・・・・・・・・・・・・・・・7,321_____0_____0.0
4 ライフコーポレーション・・・・・・・・・6,986_____0_____0.0
5 ユナイテッド・スーパー…・・・・・・・・6,792_____0_____0.0
6 バローHD・・・・・・・・・・・・・・・5,659_____0_____0.0
7 アークス・・・・・・・・・・・・・・・・5,122_____1_____1.8
8 平和堂・・・・・・・・・・・・・・・・・4,376_____0_____0.0
9 ヤオコー・・・・・・・・・・・・・・・・4,177_____0_____0.0
10 エイチ・ツー・オーリテイリング ※2・・3,675 _____0_____0.0
11 フジ・・・・・・・・・・・・・・・・・2,948_____2_____6.1
12 マックスバリュ西日本・・・・・・・・・2,686_____0_____0.0
13 神戸物産・・・・・・・・・・・・・・・2,671_____14____47.3
14 オークワ・・・・・・・・・・・・・・・2,550_____0_____0.0
15 いなげや・・・・・・・・・・・・・・・2,429_____0_____0.0
スーパー業界 売上高ランキング(2018 - 2019年)
消費者庁リコール情報サイト 2020年2月5日検索結果
※1:売上高9022億円あたりの発生件数
※2:イオンはGMS+SM事業、セブン&アイ・HDはスーパーストア事業、エイチ・ツー・オー リテイリングは食品事業の売上高です。
【「業務スーパー」の回収・返金のタイトル・告知日一覧】
冷凍 ピーマン肉詰めフライから基準を超える農薬 20/03/04
冷凍ほうれん草から基準値超える農薬 20/01/24
讃岐うどん 梱包機械部品の一部混入の可能性 19/12/18
輸入菓子一部 小麦アレルギー表示欠落 19/12/05
チョコ菓子一部に石混入 19/12/03
オクラ スライス一部から基準超す農薬 19/11/19
ココナッツ ウエハース一部から表示にない着色料 19/10/18
ポップコーンの素一部に基準超す農薬 19/08/22
ベルギー産バターワッフルから使用不可添加物 19/07/22
乾燥なつめ一部から基準値超える農薬 19/07/05
ハッシュブラウンガラス片混入の恐れ 19/02/05
中国産冷凍ブロッコリー一部に基準超す農薬 19/02/01
タンドリーペーストから表示にない添加物 18/10/15
カレーペースト一部から表示にない着色料 18/09/27
チーズポテト一部商品に樹脂片の混入の可能性 18/08/08
【「業務スーパー」安全安心の取り組み】
私たちは、食に関わる企業として
食を作ることから取り組み、責任を持ってお客様に
「プロの品質とプロの価格」「食の安全」をご提供します。
継続的改善
業務スーパーの品質管理システム
業務スーパーでは、商品開発事前チェック・現地工場チェック・品質安全検査・商品検証の4つの重点的な取り組みを連携させ、徹底した品質管理システムのもと、すべての安全基準をクリアしたものだけが販売されています。
【ハインリッヒの法則】
一件の大きな事故・災害の裏には、29件の軽微な事故・災害、そして300件のヒヤリ・ハット(事故には至らなかったもののヒヤリとした、ハッとした事例)があるとされる。重大災害の防止のためには、事故や災害の発生が予測されたヒヤリ・ハットの段階で対処していくことが必要である。