私も、今はトイレに行く度に石鹸で
手を手間を掛けて洗っています。
過去にはもっと手が荒れていたと思います。
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昔の日本では、サポニンが含まれるムクロジの実やサイカチのさや、アルカリ性の灰汁などを使って洗濯をしていました。戦国時代にポルトガル船から石鹸が伝わりましたが、その頃の石鹸は大変なぜいたく品で庶民が気軽に買えるようなものではありませんでした。
国産の石鹸が初めて売り出されたのは1873年(明治6年)。堤磯右衛門が1本10銭で棒状の洗濯石鹸を販売したのです。しかし、その品質は舶来の石鹸に比べて今ひとつでした。その後1890年(明治23年)には、国内初のブランド石鹸「花王石鹸」が発売になります。現在の花王石鹸創立者・長瀬富郎が製造販売したもので、桐箱に3個入って35銭。当時は米1升が6~9銭で買えましたから、それを考えると非常に高価な商品でした。
それでも明治後半になると価格も下がってきます。そこでようやく庶民も洗顔や入浴、洗濯などに石鹸を使えるようになったのです。