木下 晃伸さんのブログ
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【投資脳*海外株 】ベンツの国内販売台数、1~8月は58%
■みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
経済アナリスト、木下晃伸(きのした・てるのぶ)です。
■創刊より1か月、おかげさまで1,700名を超える方から
ご登録をいただきました。
ご登録いただいたみなさま、ありがとうございます。
米金融株の動向に一喜一憂する相場環境が続いています。
しかし、金融危機は、古今東西振り返れば、必ず時が癒すもの。
暴落をしたからこそ、次の投資チャンスが到来している可能性がある、
というのも過去の事例が教えてくれます。
荒れ狂う市場から逃げ出すのも手。
しかし、こういった局面で学んだことは、
どこかでリターンとなって帰ってくることが多いことも、
経験則として感じています。
いまこのタイミングだからこそ、メールマガジンを創刊し、
積極的に情報を収集する必要性を感じています。
ひとつでもお役にたてるよう、今月もがんばります。
※本資料の利用については、
必ずプロフィール画面の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上
ご利用ください。
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●【中国】ベンツの国内販売台数、1~8月は58%増[車両]
●【台湾】エイサーのPC出荷、初の世界一へ[IT]
●【韓国】8月の経常収支、過去最大の47億米ドル[経済]
※ニュース提供/NNA(http://www.nna.jp/)
著者により一部文章が削除、変更されるケースがございます。
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●【中国】ベンツの国内販売台数、1~8月は58%増[車両]
メルセデスベンツの今年1~8月の国内販売台数が
昨年同期比58%増の2万5,100台に達し、
同時期としては過去最多となったことが分かった。北京晨報が伝えた。
メルセデスベンツ(中国)によると、主力モデル「Sクラス」の売れ行きが好調で、
販売台数が昨年同期比53%増の1万台を突破した。
国内生産の「Eクラス」も26%増の高い伸び率を示した。<全国>
【木下コメント】
景気は富裕層の消費活況から動き出す。
90年代後半、日本の景気は悪化の一途を辿っていた。
しかし、私が信託銀行員として担当していた多くの富裕層の消費は、
抑えるところは抑えるが、大きな買い物をしていた。
具体的には、80年代後半の資産バブル時の高額不動産を
10分の1の値段で買う、というようなケースが多かった。
こういった日本で見られた富裕層の消費と中国の富裕層は
少し動きが異なるかもしれない。新興国における富裕層は圧倒的な富裕層。
だから、どんどん消費をする。
ベンツが飛ぶように売れるというのは日本では見かけられないことだろう。
中国のGDPがこれから大きく伸びていくためには、
中国のGDPに占める個人消費が先進国並みになっていくということ。
そのとき、中国のGDPは今の3倍程度にまで伸びていくことになる。
中国の消費事情には注目しておく必要がある。
●【台湾】エイサーのPC出荷、初の世界一へ[IT]
宏碁(エイサー)の9月のノートブック型パソコン(ノートPC)出荷台数が、
初めてヒューレット・パッカード(HP)を抜いて世界1位になったもようだ。
エイサー内部の調査で公式統計ではないが、
低価格ノートPC「アスパイア・ワン」の好調が追い風になっているようだ。
9月30日付工商時報などによると、エイサーの9月の従来型ノートPCの出荷台数は
380万台で、昨年11月の記録を抜き単月過去最高を更新した。
これに100万台を突破したアスパイア・ワンを加えると、
同月の出荷台数は500万台を超える可能性が高い。
市場調査会社は通常、四半期ごとの出荷統計しかカウントしていないが、
エイサー内部の試算ではHPを抜いて初めて世界1位になったもようだ。
エイサーは従来、2011年にノートPCで世界トップシェアを目指すとしていた。
王振堂董事長は9月の好調について短期的な現象だと控えめに評価。
HPは3~5カ月で調整してくるだろうとし、
今後も相手の出方を注視する必要があると指摘している。
エイサーは毎年25~30%の成長を維持し、11年にはノートPC出荷トップ、
売上高300億米ドルの達成を目標としている。
アスパイア・ワンの第3四半期の出荷台数は200万台を超え、
華碩電脳(ASUS)の「EeePC」シリーズを抜く可能性もあるという。
アスパイア・ワンは現在8.9型のみのラインアップで、その分製造コストも安い。
ただ来年1月には10型を投入。
華碩や微星科技(マイクロスター・インターナショナル)といった
台湾メーカーのほか、聯想(レノボ)といった世界のライバルらが
力を入れる10型市場で、新たな競争を繰り広げることになる。
■10型は緯創へ製造委託か
アスパイア・ワンは、8.9型は広達電脳(クォンタ・コンピューター)へ
製造を委託しているが、10型については緯創資通(ウィストロン)へ
発注するとみられている。
緯創は第4四半期から少量出荷を始める見通し。
これにより台湾のノートPC受託製造大手5社は、
すべて低価格ノートPC分野へ参入することになる。
現在は広達がエイサー、聯想から受注し低価格ノートPCの受託製造では
他社をリードしているとみられる。
和碩聯合科技(ペガトロン)は華碩から、
仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)はデルから、
英業達(インベンテック)はHPと東芝から受注しているもようだ。
【木下コメント】
台湾のモノづくりも、いずれ韓国サムスン、LGのように世界的なブランドに
育っていく可能性を秘めていると考えている。中でもエイサーは筆頭格だろう。
ベトナムに訪問をした際、現地通訳の学生が通う大学
(日本でいえば東京大学女子部のイメージ)にお邪魔する機会があったが、
学生の大半がエイサー製のノートPCを使っていた。
HPも、カーリーフィオリーナ氏が更迭されて以降は、業績を急回復させている。
株価も比較的堅調だ。
HP株価http://finance.google.com/finance?q=NYSE%3AHPQ
一方のエイサーも一進一退の攻防を繰り広げている。
日本の多くのPCメーカーが株価を下落させていることとは対照的だ。
エイサーは継続ウォッチ銘柄のひとつと考えられる。
エイサー株価http://finance.google.com/finance?q=TPE%3A2353
●【韓国】8月の経常収支、過去最大の47億米ドル[経済]
韓国銀行が発表した8月の国際収支動向(暫定値、FOBベース)によると、
経常収支は47億880万米ドルの赤字だった。
赤字幅は前月に比べ21億7,480億米ドル増加し、
1980年の統計開始以来で最悪の水準となった。
原油などエネルギー関連の輸入急増が響いた。
貿易収支は、輸出増加率(16.2%)が輸入増加率(37.6%)を大幅に下回り、
前月の2億1,760万米ドル黒字から28億1,600万米ドルの赤字に転落した。
サービス収支は、特許権使用料などその他サービス収支の赤字が増加したものの、
旅行収支の赤字減少と運輸収支の黒字幅拡大で、
赤字幅が24億5,600万米ドルから20億1万米ドルに縮小した。
経常赤字の拡大について、韓国銀行の関係者は
「営業日数の減少や自動車メーカーのストによる輸出減など
イレギュラーな要因が重なったため」と分析。
「第4四半期にはストでのマイナス分をカバーでき、
原油価格の下落が反映されれば、黒字転換の可能性もある」と付け加えている。
【木下コメント】
日本も29年ぶりの貿易赤字に転落するなど、輸出立国の地盤沈下は著しい。
もちろん、理由は米国景気の悪化ではあるが、
かなりの深刻ぶりとなっているのが韓国だろう。
特に資源高により輸入量が増大していることに、
日本と同様資源小国である苦しさが表れている。
一方で、韓国企業をつぶさに観察していくと、
韓国経済全体と相関しないケースも見られる。
たとえば、韓国のGDPの2割を占めるサムスングループは、
中核のサムスン電子に至っては韓国の売上が
同社全体の1%を占めるにすぎない。
完全なグローバルカンパニーだ。
外国人投資家はどうしてもマクロ要因から
トップダウンで各国のウェイトをアロケーションするケースが目立つ。
そのため韓国株は依然として魅力が低いかもしれない。
しかし、アジアの虎をなめてはいけないだろう。
企業を観察すると、割安に放置された韓国株だからこそ
魅力が増しているケースも多い。
「アジア株二季報」は、そんな企業も網羅し書かせていただいた書籍だ。
この機会にぜひお手にとっていただき、グローバルな視点を共有したいと思う。
※アジア株二季報は、こちらから
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編集後記
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●創刊1か月
まさかこれほど激動な1か月になるとは考えていませんでした。
10月がスタートです。いったいどんな月になるのか。
不透明だからこそ、日々海外情報に積極的にかかわっていこうと考えています。
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発行人情報ならびに注意事項
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木下晃伸(きのしたてるのぶ)
(社団法人)日本証券アナリスト協会検定会員
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