TOPIX -45 @1,651
日経平均 -604円 @22,011円
米ダウ工業株30種平均が下げたのを嫌気して、先物主導で売りが先行した。上海株などアジア市場が全面安となると、日本株にも海外短期筋が株価指数先物での売りを加速した。日経平均は一時、22,000円を割り込む場面があった。来週から本格化する企業の4~9月期決算発表を控えて身動きがとれない投資家が多いため、株価が安くなっても買いが引っ込んだ。
もともとあった中国経済減速懸念に加えて、サウジ政府に批判的なサウジ記者が殺害された事件を巡り、米国内でも批判が高まりサウジリスクも浮上してきたことも相場を下押しした。また、リスクパリティ戦略で運用しているファンドは、株式の変動が大きくなれば自動的に保有株を売る。株価が下げれば下げるほど、リスクパリティの売りが増え、さらに下げを加速しやすい。CTAもトレンドフォローの戦略であり、株価が下げれば自動的に売りを増やしてくる。
日経平均はPERなどのバリュエーションでは割安感が高まっているが、中国リスク、サウジリスク、下げれば売る戦略の売りなどの要因が重なり、積極的な買い向かいが起こっていない。日経平均は「たすき線」で9月7日安値を突き抜けて大幅下落した。次は、8月13日安値@21,851円が下値支持線として機能するかどうか。
33業種全てが下げる全面安となった。下落率トップ5は、金属製品(1位)、建設(2位)、ガラス・石(3位)、パルプ・紙(4位)、化学(5位)となった。