正坊さんのブログ
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江戸時代の詐欺の手口(1)
東京地方は台風一過、カラッと晴れ上がるなんてことはなく、蒸し暑くなってきました。
昨日は用事で外出したのですが、帰りの夕方あたりが宴たけなわってところで、傘はあってもずぶ濡れになりました。
で、この前、図書館で借りた本にあった江戸時代の詐欺の手口の話。当時は「詐欺」という言葉はないのか、「かたり」とあります。
本は返却しちゃったのですが、大体こんな話。
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ある若侍がお供連れて歩いていたところ、盲人に呼び止められて、知人から手紙が届いたのだが、目が見えないので代わりに読んでいただけないかと言う。
供の者は止めたのだけど、親切な若侍は手紙を受け取って読んでやった。
手紙には、しかじかの金子を同封するのでお役立てくださいとあり、盲人は大喜びでその金を渡してくれと言うが、手紙にはお金など入っていない。
目が見えないと侮って金をネコババするつもりかなどと大声で騒ぐので、やむを得ず自分の屋敷に連れ帰ってその金を払ってやったという。
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まあ、さすがに現代ではこんな詐欺はないでしょうね。
ついでに、江戸時代といっても、視覚障害者はかならずしも弱者ではないし、侍が町人を「切り捨て御免」とバッサリやっていたわけでもないってことが分かります。
ネタ本は「耳嚢」(みみぶくろ)といって、南町奉行などの幕府の要職にあった根岸肥前守鎮衛(しずもり または やすもり)という人が、出入りの者からいろんな話や噂などを聞き集めて本にまとめたものです。
この人、宮部みゆきさんの小説にも登場しています。
現代の「耳袋」というと怪談集みたいになっているようですが、元祖の「耳嚢」では怪談は一部だけです。
岩波書店から文庫で出ているので、興味のある方は暑さしのぎにどうぞ。
現代語訳はついてないけど、源氏物語よりは分かりやすいと思います(高校の教科書に源氏物語の一部があったけど、あれはサッパリだった)。
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こんばんは。
なんか面白そうな本ですね^^
捜してみます^^