中国の景気減速を懸念して

優利加さん
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昨日の米国株式相場は小幅高となった(DJIA +35.77 @24,307.18, NASDAQ +57.38 @7,567.69)。ドル円為替レートは111円に迫る110円台後半での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄数が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が486に対して、下落銘柄数は1,541となった。騰落レシオは80.82%。東証1部の売買代金は2兆5298億円。

TOPIX -2 @1,693
日経平均 -26円 @21,786円

円安・ドル高傾向にもかかわらず、TOPIXも日経平均も小幅続落した。米中の貿易摩擦がエスカレートして中国の景気減速につながるとの警戒感が高まっている。これを受けて、銅などの商品市況が悪化しており、非鉄金属や海運などの景気敏感株は売られた。中国の景気減速はただの懸念ではない。中国国家統計局が6月30日に発表した6月の製造業購買担当者景気指数(PIM)が2ヶ月ぶりに低下した。7月2日のロンドン金属取引所(LME)で、銅の3ヶ月先物が2017年10月以来、約9ヶ月ぶりの安値を付けた。中国や新興国での銅の需要が低下していることを示す。さらに、上場投信(ETF)の運用会社が分配金の支払に備えて株を売っているという一時的な日本株の下げ要因もある。これはそのうちなくなる。もう一つ懸念事項がある。それは円高である。米中貿易摩擦が貿易戦争へと発展すれば、米中ともに疲弊することはほぼ確実だろう。そのようなリスクが高まってくると、「安全資産」として円が買われるシナリオも想定しておく必要がある。ただ、相場は予想した方向と反対に動くことがよくある。ただの杞憂であれば良いのだが。

33業種中21業種が下げた。下落率トップ5は、非鉄金属(1位)、海運(2位)、精密機器(3位)、繊維製品(4位)、その他金融(5位)となった。


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