TOPIX -36 @1,695
日経平均 -493円 @21,812円
TOPIXも日経平均も前場は前日比やや強含みで推移したが、後場から急落し始めた。日経平均は一時、527円安になった。株価は大きく下げたが、現物株への売りはさほど大きく膨らんでおらず、今のところ先物主導の下げである。きっかけは約7ヶ月ぶりの水準に下落した人民元安だ。上海総合指数も3%安となった。7月6日には米中の追加関税の発動期限を迎える。発動されれば、米中貿易摩擦が激化し、中国経済に打撃となるという懸念がにわかに高まったようだ。人民元安がきっかけで起こった2015年の「チャイナ・ショック」(中国の景気減速が強まる中、市場が期待していた追加金融緩和が行われず、株安と人民元安が同時に起こった)が思い出され、まず、中国の個人投資家が怖くなって売り、それを受けて海外ヘッジファンドが米国の株価指数先物を売り、それが日本株安を誘発したと見られる。日経平均の節目である22,000円を割り込んだことで、ストップロスの売りが次々と出たのではないか?さらに、メキシコの大統領選挙で、米トランプ大統領の政策に批判的な新大統領(ロペスオブラドール)が勝利したと伝わり、両国間の貿易戦争に対する懸念も高まった。さらに、世界景気に敏感な銅価格が崩れ始めており、世界景気の先行きに対する不安が高まっていることも背景にあるだろう。
http://copper-market.seesaa.net/
日経平均ボラティリティ・インデックス(VI)は23.01へ上昇し、警戒ラインとされる20を超えてきたことも意識される。
https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/index/profile?idx=nk225vi
33業種すべてが下げた。下落率5は、ゴム製品(1位)、小売り(2位)、食料品(3位)、陸運(4位)、水産・農林(5位)となった。