唯我さんのブログ

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デカい資金がありゃ楽に稼げるってのは、幻想です

2018.05.06(水)

 資金させ増えれば、トレードは楽になる。・・・わけねーだろ!!! 。
 もっと資金があったら楽に稼げるのに、というのは、幻想だ。
 出来上がってないトレーダーなら、寝言は寝てから言えレベルの幻想。そこそこ出来上がっているトレーダーなら最悪の事態に備えろレベルの幻想。
 あっちの場合は幻想だった。

 私は株式の講義を受けた。その過程で、大きく資金を増やした先輩諸氏が大きく資金を飛ばしたハナシが、講義中に出てくることが、何度もあった。

 当初はわかってなかったんで、こう考えていた。
 防御の技術がなかったんで飛ばしたとか、大きく稼いだ後だったんでアタマがハイになっちゃってて、甘いトレードをやらかして飛ばしたとかね。

 今ならわかる。出来上がっていないトレーダーなら、そのとおりだ。だが、そこそこ以上に出来上がったトレーダーがやらかす場合は、ハナシが違ってくる。

 自分の感覚が、資金のサイズに対応しきれていなかった。小さな資金なら耐えられても、大きくなった資金の逆行に耐えられなかった。
 結果、損失巾はそのまんまか小さくなり、利巾は激減、トレード回数激増で、勝率ダダ下がり(勝ちが減って負けが増えたというか、同値に近い撤退が異様に増えた)ってやつだ。
 そして資金はドン減り。

 これを、あっちの場合で説明しよう。イタイ目みたからなー、説明できるのだ。


 急激に資金が増えたときがあったのだ。イケイケどんどんが落ち着いた後、資金を計算し直して、増えた資金でトレードをしきりなおして再開した。

 恐ろしいことが起こっていた。
 あっちはナイト(兼業トレーダー)なんで、専業トレーダーのように、場中を見られなかったし、見ることもなかった。
 ところがだ資金が急激に膨らんだあと、・・・ちょこちょこちょこちょこ見ないと落ち着かなくなっちまったのだ。

 そして、5分足なんかで逆行しちゃってるのを見たりすると、速攻で決済。それまでは、分足はエントリーのタイミングを見るためにだけチェックしていた程度だったのに、場中で5分足にチェックなんかいれてしまった。
 エントリーのタイミングを計る時でも、60分や30分で、5分という短い足は使っていなかったのに、だ。

 場中のちゃぶつき上等、あっちはスイングトレーダーでやんすってスタンスが崩壊した。

 それまでは%計算でロスカット巾をみていたのに、円計算してしまうってオバカも連発した。
 「○%損切りか、ま、想定内だね」が、「ゲッツ!○○万円溶けた。マジかいな、どよどよどよ~ん」に変わる。
 %計算したら、同じなのにだ。
 %で計算したら普通に損切り%だとしても、「円」で出てきたら耐えられない。

 LC1%だとしよう。円計算でやるとこうなる。
 50万円の資金なら5千円だ。5千円損切りか、ちっピザが一枚とんでった。痛てぇーぜ、くらいだ。
 5千万入れたら? 損切り50万円。1回の損切りで50万円!!!。どっぴゃー!!!
 真っ青!!! 

 コレが何をもたらせたかというと、損は小さく、益も小さくだ。
 防御だけは徹底していたから、損切り巾が大きくなることはなかったが、逆にさらに小さくなることは、しょっちゅうでてきた。
 その結果、今までなら利益終わりのトレードが、損切り終わりになることが連発した。
 利益が出だしているのに、ちょっとの逆行が耐えられなくて、逆行をみちゃうと、分足決済。全然利益が伸びない。
 損小だが利小、トレード回数激増。トレードスタイルがガッタガタ。
 こんなことをやってりゃ、収益曲線急降下が起こることなど、あえて言わなくても、明白ってやつですわ。

 種が大きくなった場合、その金額に感覚がおいついていなければ、トレード途中の逆行はしんどくなる。しんどいというよりは、恐怖だ。
 種さえ増えれば、トレードは楽になるというのは、大間違いだ。

 トレードを休止して、投入資金を10分の1まで減らし、損益を%で計算していた以前のスタイルに戻して、再仕切り直し。
 ガッタガタになった自分のトレードを立て直すのに、テレビドラマでいうワンクールかかりましたわ

 トレーダーとして出来上がっていないうちは、大きな種でトレードしたってろくなことにはならんと思う。これは、防御がなってないからだ。

 トレーダーとしてなんとかなったあとは、資金量が変わればそれまでの感覚が狂うってことを、想定の中に入れるべきだと思う。10万でトレードするのと、100万でやるのと、1000万でやるのと、1億でやるのとでは、損切りよりもずっと、利を伸ばす感覚が狂う。それまで普通にできていた利大が、ココロ的に苦しくなる。
 少しの逆行で、何十万もマイナスになるのは、かなりツライ。「かなり」だ。
 
 
 あっちは、総資金の○%を飛ばしたら、その月トレードをやめて、原因を分析することにしている。
 これをきちんとやれば、今、ボカスなのが、資金量に感覚がついて行っていないからなのか、時期が合っていないからなのか、甘いトレードをやっていたからなのか、なんかが、だいたいわかる。
 わかりゃあ、対応だってできる。

 資金量が大きくなったら、楽に稼げるなんて、幻想ですわ。
 資金が大きくなればなるほど、利を伸ばすべき所で襲ってくる、小さな逆行に耐えるのが辛くなる。その辛さを、どうしのぐかを、決めていなければ、そこから先の資金増大はできない。むしろ、急激に減らすことになる。
 こっちが現実ってやつだ。
 あっちは、幻想なんかを夢見るより、現実にどう対処するかが、遙かに大事だと身をもって学んだ。

 ー余談ー
 逆差し入れてほったらかすナイト(社会人トレーダー)が、5千万を入れて放置では、リスク管理的に問題がある。逆差しが問題なく使えるのは、代金上位銘柄であっても、3千万がいいところでっせ。

 
 
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