デイトレードは米国で広がり、デイトレードによる破産者の増加、それによる銃の発砲事件などの社会問題にもなった。
日計り商いは、デイトレードという言葉が生まれる以前から、日本でも可能な手法ではあった。しかし、売買手数料が自由化される以前の取引に高額な手数料を必要とした時代には、証券会社のディーラーでもない限りごくわずかの値幅(ティック)だけを目標として利ざやを稼ぐ手法そのものが難しかった。また日本には有価証券取引税や取引所税など特有の税制があり、株券の売買に売買価額の1万分の6(証券会社)ないし10(投資家)が課税されていたことも障害となっていた。しかし1999年(平成11年)に取引二税が廃止され、また2001年(平成13年)にいわゆる金融ビッグバンの一環としてループトレードの解禁や証券売買手数料の自由化など規制が緩和され、日本でもいわゆるデイトレーダーが活躍できる素地がうまれるようになった。
手数料が自由化されてから証券会社は競うようにして売買手数料の値下げをおこなうようになり、また個人口座獲得のための営業戦略などもあって、日本の金融界ではこれまで個人投資家では不可能だったデイトレードに注目が集まることになった。また、証券会社もそれに合わせて個性的な独自サービスを競い、プロに近いチャートソフトを契約者に提供するようになった。
21世紀のIT革命と共に日本でもデイトレードが一般人に浸透しはじめ、書店ではデイトレード関連の参考書籍が棚を埋めるようになり始める。カリスマトレーダーの登場も、この頃である。同時に証券会社同士の競争激化による、手数料の値下げやサービスの個性化なども加速した。
しかしライブドア・ショックを機とした新興市場の低迷などから、日計り商いは2005年をピークに減少傾向となり、次第にスイングトレードや短期投資などの「持ち越し取引」が増えるようになった。SBI証券・松井証券・楽天証券・マネックス証券・カブドットコム証券の5社が調査した結果、2005年12月をピークに月間の平均売買回転率は半分近い値にまで低下している。