Motley記事"Alibaba Group Just Won't Stop Growing"でアリババの直近業績と成長性がレポートされており、概要を紹介する。
中国の巨大E-commerce企業アリババ/Alibabaは、2018年第三四半期決算で1株利益(希薄化調整後)は昨年1.30ドルから1.63ドルになり25%成長、売上は昨年77億ドルから128億ドルになり66%成長を記録し、力強さが続いている。
これは何人かのアナリストの予測を上回ったものの達成できなかった。玉石混淆の結果となったが、アリババの投資家は次の2日間は8%安い水準の株価に直面した。
コマース事業での主力であるオンライン売上プラットフォームの売上は、57%急速に伸びた。このセグメントは、アリババの第三四半期売上の88%を占める。
それより規模が小さいクラウドコンピューティング事業の売上は2倍以上の5.53億ドルだった。アリババの経営陣はフリーキャッシュフロー71億ドルを用いて、必要不可欠な事業の拡大のために投資する計画がある。
アリババの12月度 月間アクティブユーザーは5億8千万人おり、昨年より17%増えており、2017年年間加入者は2016年から16%増えて、5億15百万人に達した。
・成長要因 ユーザーの関与度合いと顧客のロイヤリティは、TaobaoとTmallに対して、引き高い水準にある。アリババは人工知能の強みをいかして、Taobaoでの買い物履歴に基づいたお勧めの機能を提供しており、Tmallはグローバル高級ブランドとのパートナーシップを結ぶことで顧客へのアピールと強めている。
海外市場の小売り売上は、約2倍の7.27億ドルに達した。爆発的な成長エンジンとして、AliExpressモールがあり、これは中国の生産者と世界中のバイヤーを繋いでおり、東南アジアのショッピングポータルLazadaと同様である。
もしあなたがこれまでにスピナーやスマートフォンケースを、eBayやAmazon.comで購入したことがあるならかなりの確率で、これらはAliExpressもしくは姉妹サイトから直接調達された可能性が高い。このことから分かるように、アリババにとってeBayやAmazon.comは重要なパートナーであるが、将来的にはライバル関係になるかもしれない。世界は中華圏より大きな市場であり、アリババはこれらのストアを裏側からサポートしている。
また最近アリババが発表した内容として、マイクロファイナンスを手掛けるAnt Financialの33%分の株式取得がある。この2社は長年の協力関係があり、それはAnt Financialがアリババの人気のオンライン決済サービスAlipayを運営して以来だ。
プレスリリースでは今回の投資金額に関して触れていないが、Ant Financialの資金調達活動により企業価値は、2016年春時点でおおよそ600億ドルに達している。 ここで強調したいのは金額のことではなく、この取引によりアリババはAlipayを通してお金のフローに近づいており、どこかで買収の道に突き進むだろう。
・次に待ち受けるもの 海外事業拡大とクラウドコンピューティングでのうなぎ登りの売上成長は、現在アリババが高評価を受けている主な要因だ。
株式時価総額は、現在4820億ドルあり、世界有数の規模の投資先になっている。しかし、この株価は予想利益の28倍とお手頃な水準である。素晴らしい成長ペースである正々堂々とした会社として多すぎるということはない。 筆者はアリババの投資家として満足しており、クラウドコンピューティングと海外向け小売り事業が成長するのが待ち遠しい。