■来週の東京株式市場で日経平均は戻りが一服する見通し。上値の重さが徐々に意識されそうだ。円高が一段と進めば来期の企業業績に対する懸念が強まる。目先のところで円安に振れる手掛かりも見出しにくい。為替相場への警戒感は根強く、積極的に買い上がる向きは限定的とみられている。
日経平均の予想レンジは2万1100円─2万1900円。(ロイターより抜粋)
■【来週の見通し】 堅調な展開を予想する。国内は決算が一巡し、来週は日米ともにイベントも少ない。中国は春節休場期間に入り、米国市場も19日が休場と、一気に材料難となる。そのため、為替や米国株に一喜一憂となりやすいが、米国株が安値から大きく値を戻していることが何よりの安心材料。今週は欧州株なども強く、世界的に株式が戻り基調となった。新たな手がかりが少ない分、この流れが急に悪化する可能性も低いと考える。日本株にとっては円高が警戒材料とはなるが、ドル円が105円台に突入した本日16日の日経平均は大幅高で終えており、円高への耐性もつき始めている。今週、日本株が世界株に比べて戻りが甘かった分、上げやすい地合いになると予想する。(Traders webより抜粋)
■日経平均株価は1月23日の高値(2万4129円)を起点に、2月14日には2万950円まで下落。ここをボトムに15、16日は続伸したが、高値に対する戻りは24%程度(16日終値は前々週比337円高の2万1720円)にとどまる。PERなどの指標に基づく割安感は強く、依然として売られ過ぎの水準にある。
一気に巻き返しを図りたいところだが、気になるのが為替の円高進行だ。ドル・円は1年3カ月ぶりに1ドル=105円台後半まで下落し、108~114円どころのボックスを完全に下抜けた。このままでは輸出企業の業績の伸びを抑えかねず、日経平均の修復を阻む恐れがある。
足元では米株復調を受けた買い戻しのパワーが円高不安に勝り、16日の日経平均は一時前日比401円の大幅高となった。しかし、これが一巡してからが正念場だろう。ドル・円が下値模索を続ける場合、日経平均も次の底を探る展開が想定される。
今週(19~23日)の日経平均の予想レンジは2万1100~2万2300円。(SBI証券より抜粋)
■週明け以降も買いが持続するかは不透明な面もある。冒頭の男性はヨータイ株を午前のうちに手じまった。「もっと強い相場ならストップ高になってもおかしくない」とみたからだ。大手証券のトレーダーも「投資家は一時期よりはリスクを取り始めたが、まだフルアクセルではない」と指摘した。 円高の背景には米国の財政懸念に伴う米長期金利の上昇もあり、市場では「長引くと来期の業績予想に響いてくる」(外資系証券)との声もある。この日の日経平均株価は一時前日比401円高となったが、円相場が1ドル=105円台まで上昇した午後1時以降には220円高まで上げ幅を縮小する場面もあった。
午前中に政府が衆参両院に提示した日銀の総裁、副総裁人事は株式市場では材料視されていなかった。来週は大きな経済指標の発表などのイベントはない。「世界的にみても日本株は出遅れが目立つ」(野村証券の田之上章氏)との強気な見方もあるが、守り重視の投資家心理が変わるには、まだ時間がかかりそうだ。(日経電子版より抜粋)