部屋を掃除すると、コロコロなんかにビッシリくっついているアイツら。そう、毛です。抜けてほしくないのに抜け、生えてほしくないのに生え…と、悩みの種になることもしばしば。ていうか、そもそも毛って何者なの?
簡単にいうと、毛は“死んだ細胞が堆積したもの”といえそうです。そして毛には、「成長期」「退行期」「休止期」という生え替わりのサイクルがあるのだとか。
「ここでいう『成長期』の長さが、実は各所の毛の長さと関係しています。頭髪で3年~7年、陰毛だと1年~1年半です。陰毛が頭髪ほど伸びないのはこのためです」
長さ同様、毛の形も気になるところです。頭髪はまっすぐなのに、陰毛やワキ毛はなぜあんなふうに縮れているのでしょう?
「ハッキリとはわかっていませんが、毛包自体が歪んで形成されることと、毛の内部に存在する2種類の組織構造が不均衡であることが関係していると考えられています。これも断定はできませんが、毛の縮れは、陰部やワキのクッション性を高めたり、フェロモンなどをより長く保持する役割を果たしているという説もあります」
そういえば、たまにタンスや棚の上など、あり得ないところで陰毛が見つかるんですが…あれも縮れと関係があるんですか? 例えば、静電気をため込みやすいとか?
「形状から考えると、縮れ毛の方が逆に静電気にはくっつきにくいはずです。ちなみに和装が主流だった時代は、パンツをはく習慣がなかったため、街の階段なんかにも陰毛が落ちていたらしいですよ(笑)」
僕らの体から抜け落ちたあと、毛は旅に出るのかもしれませんね。これぞ抜け毛のロマンかな。
