先日紹介した中国のライブストリーミング企業YYについて、投資する前にダウンサイドも知っておくべきで、
Motley Foolの記事"Why YY Inc Stock Growth is No Sure Thing"を紹介する。
(先日紹介の記事)
中国株 アリババでもJDでもない注目企業
http://investor-2017.hatenablog.com/entry/2017/12/02/080643
直近の良好な業績報告(売上・利益成長)にも関わらず、株価は来年の予想利益の15倍と、過小評価された
隠れた優良株のように見える。しかし注意深くみると、気を付けなければいけない下記3つの要素が見えてくる。
1. 一部顧客向け取引に依存 直近の四半期では、売上の93%が、ライブストリーミングから来ていて、このエコシステムには、
音楽・エンタメ・スポーツ・オンライン学習ビデオが含まれる。
YYは、人気キャスターによるこれらのコンテンツの制限解除や贈答用で稼いでいて、キャスターと収入を配分。
ライバルはMomoやWeiboが同じビジネスモデルを採用。
最も懸念すべき点は、収入の大部分をごく一部のたくさん消費するユーザーに依存し、成長していること。
月間アクティブユーザーが37%増えて73百万人、課金ユーザーは47%増えて 6百万人となっていて、
課金ユーザーの平均月間消費額は23ドル。他社に比べ非常に高い数値が、ライバルのMomoが直面したように、
課金ユーザーが離れるのも早い。
2. 厳しい競争環境 先行社利益を構築している。しかし、同じようなサービスを数百社が提供しており、これらが成長することで、
キャスターやユーザーが離れる可能性がある。
3. 政府による規制強化 規制当局も、これらのサービスに対して、一例ではあるがキャスターの実名登録、配信のライセンスを要求し、
従わない場合はサービス停止に追い込んでいる。また個別判断で国家の安全を傷つける、悪影響を与えるものは
今後廃止に追い込むかもしれない。