lopriderさんのブログ
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その天上の光の笑顔
登場人物
LOP:主人公
H太:LOPの息子。(最近、ドリフ的な昔の動画の見すぎで難聴(?)気味。朝から『あんだってー?』とか。)
「昨日の夜、パパが携帯で話してたとき、ゼンゼン喋ってなかったよね。それってチョット、ブキミじゃね。」
「ああ、あれはTさん。耳が不自由な方なんだ。でも喋るのは普通にできるから、こちらはずーっと聞いてるだけ。」
「ナニソレ(怖い)。完全に一方通行なんじゃ。」
「うーん。もう100歳超えてるからねぇ。でもまだ本とか新聞とかちゃんと毎日読んでるし、話もすごく面白いよ。こないだも自分に長生きの秘訣を教えてくれたし。」
「ええっ?。そんなのあるワケ。」
「耳には効果がないみたいだけどなぁ・・・。Tさんは30年前から長生き体操みたいのを毎日してるんだって。Tさんがすごくツヤツヤしてるのはそのせいかも。」
「じゃ、パパもやればいいじゃん。ナガイキしてもらわないと(ボクの将来設計的に、)困るし。」
「(困るって・・・、ニートになる気満々か?。)うん。やってみたんだけど、フルコースだと2時間以上もかかるんだよ。それだとトータルで人生の活動時間が減っちゃうから、難しいところだよねぇ。」
「でも健康にはそれだけの価値があるんじゃ?。」
「おお!、なんかすごくいいこと言ったね・・・。それはそうかも。Tさんはもうリタイヤしてるけど、人脈という資産で自分の会社に貢献してるし。」
「パパはそのオジーさん気に入ってるみたいだねぇ。」
「そりゃあもう!。前に君に話したSさんの友達だしねぇ。二人とも共通してるのは、公の心を持ってることだよね。」
「オーヤケってなに?。」
「具体的には、いつもみんなのためを願って行動することかな。Tさんはねぇ、若いころ温泉を掘り当てるために頑張ったんだよ。当時、天文学的な借金を背負ってね・・・。ものすごく苦しい状況だったらしいよ。」
「うわっ、ヤバそう。それってバクチウチみたいなもんじゃん!。」
「だから最後は神頼みの心境だったらしいね。温泉の採掘現場の行き帰りに必ずお地蔵さんに手を合わせて、『温泉が出て、この地域に住む皆が幸せに暮らせますように。』と願ったんだって。」
「ふーん。Tさんってかなりリッパな人なんだねぇ。」
「うん。もしTさんが温泉を掘り当てられなかったら、あんがい今頃、この地域全般がゴーストタウン化してても不思議じゃないからねぇ。」
「そこまでホメるんだ!。(ならボクのことももっとホメるべきなんじゃ・・・。)」
「(なんかホメてほしそうなカオだけど、宿題とかゲームとか、不眠不休でがんばってるねぇ。えらいゾ!とか言ったほうが良いのかなぁ。なんか皮肉ってるだけ、みたいに響くかもだけど。)忘れられないコトがあるんだ・・・。昔、Tさんにねぇ、『そのころに手を合わせて、願をかけてたお地蔵さんはどーなりましたか?。』って聞いたことがあるんだ。」
「ああ、現場のトチューにあったっていう?。」
「うん。その時ねぇ、本当にひかり輝くような笑顔でね、『道路の工事で撤去する話が出たんで、引き取って、今はわが家の庭に。』って言ったんだよ・・・。」
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